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オーバーエイジの誓い…興梠、塩谷、藤春の3人が開いた“決起集会”

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 オーバーエイジ3人だけで開いたささやかな“決起集会”だった。リオデジャネイロ五輪にオーバーエイジとして出場するDF藤春廣輝(G大阪)、DF塩谷司(広島)、FW興梠慎三(浦和)は6月下旬、都内でメディカルチェックを受けた。3人にとって五輪代表としての“初顔合わせ”。まだ23歳以下の代表メンバーが発表されていない中で、一足先に本大会メンバー18人に入ることが内定したのがオーバーエイジの3選手だった。

 メディカルチェックを終えると、3人で一緒に食事を取り、「がんばっていこう」と誓い合った。これまで予選を勝ち抜いてきた選手を“押しのける”形で五輪本大会に出場することになるオーバーエイジとしての重圧と責任。「3人が引っ張っていかないといけない」という話をすると同時に、「チームの雰囲気を壊さないようにやっていこう」とも確認し合った。

 14年1月の立ち上げから2年半。ある意味、すでに出来上がったチームに“異分子”として飛び込む難しさもある。オーバーエイジが初めてチームに合流したこの日、オーバーエイジの選手から積極的に声をかけ、コミュニケーションを取る姿が目立った。

 もともと大人しい性格の選手が多いとも言われてきた五輪代表。宿舎から練習場へ移動するバスの車中も「すごい静かだった」(藤春)というが、興梠が積極的に話しかけるなど、“オーバーエイジ効果”はピッチ外でも見られたようだ。

「A代表だと、槙野くんとかうるさい人がいっぱいある。A代表はバスの中も『うるさいな』って感じだから」と笑った藤春は「自分からどんどんコミュニケーションを取っていきたい。向こうから来るのは難しいと思うし、怖いオーラを出したらいけない。仲良くやれれば」と、笑顔でオーバーエイジとしての“心得”を口にしていた。

(取材・文 西山紘平)

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