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鹿島の背中が遠のく痛恨ドロー…柏MFキム・ボギョン「勝ち点3を得る準備をしてきただけに残念」

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MFキム・ボギョンはドリブルで押し込まれた展開から打開をはかる

[8.26 J1第24節 柏1-1新潟 柏]

 優勝戦線に残りたい柏レイソルにとっては、勝ち点3を落としたいくない状況で迎えたホームでの18位アルビレックス新潟戦。しかし、パスミスをきっかけにカウンターを浴びて前半30分に先制を許すと、その8分後にはDF中谷進之介が2度目の警告を受けて退場に。最終ラインの要を失う厳しい状況に追い込まれながらも、セットプレーでMF大谷秀和が今季4得点目を奪って前半のうちに同点に追いつく。勝ち点を1積み上げたことで、C大阪をかわして暫定3位に浮上したが、C大阪との“首位攻防戦”を制した首位鹿島との勝ち点差は「6」に広がっている。

「自分たちが1人退場した状況で、非常に難しい試合でした。この状況でポジティブに考えるのであれば、10人の中でも勝ち点1を得ることができた。ただ、この1週間、勝ち点3を得る準備をしてきただけに残念です」。柏に加入後初めてのフル出場で奮闘したMFキム・ボギョンは悔しさをのぞかせた。

 ボギョンは4-5-1のトップ下で先発するも中谷を欠いてからは、中谷がいたセンターバックにボランチのMF古賀太陽が、古賀がいたボランチにボギョンがスライド。数的不利になってからは守勢に回る時間が長くなったが、チームにとっては織り込み済みだ。「(最終ラインを)5枚ということも考えました」(下平監督)というが、得点の可能性を上げるために、FWクリスティアーノ、FWハモン・ロペス、MF伊東純也という武器はピッチに残し「4-4-1」(下平監督)で対抗。「耐える時間がありながらも狙うように」と下平隆宏監督はハーフタイムに選手をピッチに送り出した。

 後半28分、自陣でパスカットしたボギョンは単身ドリブルを開始。「カウンターは狙っていたので、カウンターのときに1人で持ち上がるというのは狙っていたプレー」。2枚をスピードで振り切って右サイドの伊東へ。伊東の仕掛けは新潟DFにカットされてしまったが、後半のシュート数で1対11と劣勢が長く続いた中では、数少ない得点を期待させる攻撃となった。

 2010年に期限付き移籍先の大分でJデビューを果たしたボギョンはC大阪に戻ると、その後イングランドリーグのカーディフ、ウィガンを経て2015年に松本山雅に移籍し、Jリーグに復帰。翌年には母国の全北現代でプレーした後に、今夏に柏へ加入し3度目のJ参戦を果たしている。「(柏を)外から見ていたのと中でプレーするのに違いはないですが、ゴール前でのプレーはより精度を高めていきたい。柏は若くて能力のある選手が活躍しているので、自分ももう少しいいパフォーマンスを見せながらチームのためになりたいと思っています」。8/31と9/5にW杯アジア最終予選を戦う韓国代表にも選出されたアタッカーは、さらなる活躍を誓ていった。

(取材・文 奥山典幸)

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