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「苦しい時期も折れてはいけない」先輩の“背中”に学んだ関東一FW重田快が値千金V弾

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MF重田快(3年)が値千金の決勝ゴール

[11.11 選手権東京都Aブロック予選決勝 関東一高 1-0 成立学園高 駒沢]

 ゴールハンターが輝きを放った。関東一高の11番MF重田快(3年)は後半33分、相手6枚を引き付けたMF村井柊斗(3年)のラストパスをフリーで呼び込むと、PA内右でワンタッチから迷わず右足を振り抜き、鮮やかにGKの股間を抜いてネットを揺らした。「決めたときは頭が真っ白じゃないけど、喜びが爆発しちゃって応援団のところに一目散に駆けつけました」。ジャンプ一番、仲間と歓喜を共有すると、応援団のもとへ走り出した。

 昨年の予選決勝と同じカード。前半からボールを保持されたが、チームに焦りなかった。「去年も苦しい中で1点を取って守り切った。我慢するのは慣れている。全員で守ろうという気持ちがあった」。攻撃の起点になるだけではなく、チームのために守備をサボらず、献身的に走った。全員で守備意識高く苦しい時間を耐え抜くと、ここぞの場面で値千金の決勝ゴールをもたらした。
 
 東京都3冠を達成した充実のシーズン、個人としては順風満帆ではなかった。総体予選は左足首捻挫の影響もあってピッチに立てず、2年生の池田健太、10番を背負う篠原友哉(3年)が次々とゴールを決める姿をベンチから見守った。“自分抜き”でインターハイ出場が決定。「出場が決まったのは嬉しかったけど、出られない自分にもどかしさがあった」。背番号は11番から18番、15番に変わり、心が折れかけた時期もあった。

 それでも、忘れられない背中があった。定着していたスタメンから外れても、昨年のチームの先輩、MF石井賢哉(國學院大=1年)が腐らずに練習から声を出し、人一倍激しく追い込む姿を一年間見つめた。「これが3年としてあるべき姿なのかなと感じた。苦しい時期でも折れてはいけないと言い聞かせて、チャンスは絶対にくると思って毎日頑張りました」。

 先輩に教えられた3年生としての姿勢。自らも後輩に背中を示すために、気持ちを持ち直して練習に取り組むと、総体では再びスタメンに返り咲いてゴールを連発し、自信を取り戻していく。この日、試合前にはラインで「自分の手でつかみ取ってこい」というメッセージが届いた。先輩が見守る試合でその期待に応える殊勲の活躍を見せ、自らの右足で大会連覇を呼び込んだ。

 大舞台には慣れている。2年生だった16年から全国大会で経験を積み、昨年の選手権でも開幕戦の野洲戦に出場。1年ぶりに選手権の舞台に立つ。「チームの勝利が一番。そのために得点を取るのが自分の仕事。攻撃を引っ張っていくことが求められていると思うので、思い切って力強くやっていきたい」。たくましく進化した関東一の背番号11が選手権でもゴールを奪い、チームに勝利をもたらす。

(取材・文 佐藤亜希子)
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