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砂浜ダッシュ、補食…細部まで拘った取り組みの成果。清水ジュニアユースが全日本U-15大会3連覇!

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清水エスパルスジュニアユースが3連覇を達成

[5.5 JFA第22回全日本U-15サッカー大会決勝 青森山田中 0-0(PK3-5)清水ジュニアユース J-GREEN堺]

 “春の中学生年代日本一”を争う「JFA 第22回全日本U-15サッカー大会」(旧JFA プレミアカップ)は5日に決勝戦を行い、青森山田中(東北/青森)と清水エスパルスジュニアユース(東海1/静岡)が対戦。両者譲らず、PK戦までもつれた一戦は、5人のキッカー全員がPKを成功した清水が勝利し、3連覇を達成した。

 FW中島翔哉(現ポルティモネンセ)やGK中村航輔(現柏)など日本代表選手も出場した今大会も、今年が“ラストイヤー”。22年の歴史を締めくくるの相応しい熱戦が繰り広げられた。初優勝を狙う青森山田と3連覇を狙う清水は、1次ラウンドの初戦でも対戦済。この時は、2-1で清水が逆転勝ちをおさめたが、「山田は初戦で僕らに負けというエネルギーで挑んでくるだろうと予想していた」(小野木玲監督)との読み通り、序盤は青森山田の勢いに清水が押し込まれた。

 走力を活かしたボール奪取から青森山田がカウンターを繰り返すと、相手エリアでは前への推進力溢れるFW藤森颯汰(3年)やMF小野暉(3年)が積極的な仕掛けを披露。前半3分には小野の左クロスからPAに走り込んだFW釆田光立(2年)がゴールを狙うと、DFに当たったこぼれ球を藤森が押し込んだが、枠を捉えることが出来なかった。

「青森山田のやりたいことをやらせてしまった」(小野木監督)ため、ラインが下がり、劣勢を強いられた清水も菊地脩太(3年)と田端琉聖(3年)のCBコンビにMF鈴木奎吾(3年)を交えたボール回しで対抗。そして、MF海野元紀(3年)とDF望月楓(3年)のコンビが右からチャンスを伺ったが、決定機を作れないまま、前半を終えた。

 後半も3日で5試合目というタフな日程の中でも両者の運動量と集中力は落ちず、「互いの良い所を知っているチーム同士。なかなか点が入らない試合になることは分かっていた」(FW金子星太、3年)との読み通り、こう着したまま試合が進んでいく。後半20分には、中央からのスルーパスで青森山田がチャンス。DF裏に抜け出した小野がGKと1対1の場面を迎えたが、GK福井レオナルド明(3年)が防ぎ、前後半を終えた。

 延長戦でも決着が着かず、勝負の行方はPK戦までもつれたが、清水が5人のキッカー全員が成功したのに対し、青森山田は4人のキックが枠を捉えられず勝負あり。最後まで目が離せない熱い一戦は、清水に軍配が上がった。

 清水は2016年から、アスリート能力の向上を目指す「アスリート育成プロジェクト」を立ち上げ、食事や日常生活の改革を行ってきた。だが、昨冬からは更なる進化を求め、新たな取り組みもスタートさせた。

 その一つが、砂浜でのダッシュで、練習場近くの海岸に週1回足を運び、ステップワークのトレーニングに励んだ。狙いは速く、強く、継続して動ける足腰を養うため。わずか15分のトレーニングではあるが、「普段のピッチと違い、足をとられるので、結構きつい。まだ足りないとは思うけど、トレーニングしてきたことが大会で出せたと思う」と菊地が話すように、3日で5試合というタフな日程を乗り切ることが出来たのは、取り組みの成果だ。

 加えて、試合で消耗したエネルギーと筋肉を補うための取り組みもスタート。試合が終わってから30分以内に牛丼チェーン店「すき家」に寄り、補食としての牛丼を食べるようにした。今大会でも宿舎に準備しており、細部まで拘った取り組みの成果が、3連覇という偉業に繋がったのは間違いない。

 確かな成長と手応えを感じ、大会を終えた清水だが、小野木監督が「プレーの質にもっと拘って欲しい。プロの選手は激しい試合の中でも、もっと質の高いプレーをしている。観客を魅了するためにも、もっと正確なプレーをして欲しい」と話すように、ここがゴールではない。金子が「ここから、まだ全国大会が二つあるので、まずは、8月のクラブユース選手権(U-15)で優勝出来るように頑張りたい」は宣言。更なる成長を目指し、全国タイトルの独占を狙いに行く。

(取材・文 森田将義)

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