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[MOM2578]國學院久我山DF井上翔太(3年)_「シュート無い」SBが大舞台で鮮やか先制弾!

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國學院久我山高は右SB井上翔太は今年の自身初ゴールを大舞台で決めた。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.7 総体1回戦 神戸弘陵高 0-3 國學院久我山高 鈴鹿]

「シュートめちゃくちゃ下手で、(清水)監督とかに、『オマエはシュート無い』と。(今日は)やってやりましたね」。ゴールの話題になると、自然と笑みがこぼれ出てきていた。國學院久我山高は右SB井上翔太(3年)が前半16分に先制ゴール。「シュート無い」と言われてきたSBが、新チームになってからの自身初ゴールを大舞台で決めた。

 対戦した神戸弘陵高は今年の関西勢で特に力を持っていた強豪校。だが、國學院久我山はボールを握る時間を増やすと、相手のプレッシャーを剥がしながら前進していく。そして16分、中央から右サイドにボールをさばくと、これを受けた井上が前方のMF大窟陽平(1年)にグラウンダーの縦パスをつける。「いい落とし来ました」というリターンを受けてDFラインを突破した井上はそのまま右足シュートをゴール左へ叩き込んだ。

 本人の口からも「奇跡的」という言葉が出ていたほどのゴール。夏冬全国出場を逃した昨年は、ウィングを務めながらもシュートなどに課題を残して「全然ダメ」というプレーに終わっていた。だが、中学時代に経験していたSBに転向した井上は、得意の攻撃参加と周囲を活かすプレーでチームに活力をもたらしている。今年1月に膝の手術を受けた影響もあるが、これが新チーム発足後初ゴール。「点決めるのは久しぶりでこの舞台で決められて最高でした」と大舞台で決めたゴールに頬を緩めていた。

 井上のゴールで勢いづいたチームは2分後にエースFW宮本稜大(3年)のゴールで加点すると、前半終了間際にもMF福井寿俊(2年)がゴール。一撃で流れを傾け、しつこい守備で完封勝利にも貢献した井上は「自分たちがどれくらいできるか楽しみでしたし、3-0で最高でした」と頷いた。今後も久我山らしく戦い、勝ち続けること。中学3年時に見た先輩たちの選手権準Vを超えて「優勝したい」という目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

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