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[少年男子]7年ぶりVへ。まとまりと個性光る千葉県が京都府との初戦制す!

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前半14分、千葉県はMF井上凱斗が先制ゴール

[9.30 国体少年男子1回戦 千葉県 2-0 京都府 テクノポート福井総合公園 芝生広場]

 30日、第73回国民体育大会「福井しあわせ元気国体2018」サッカー競技少年男子の部1回戦が行われ、千葉県が2-0で京都府に勝った。千葉県は10月1日の2回戦で徳島県と戦う。

 11年大会以来となる優勝を狙う千葉県が初戦を突破した。千葉県は立ち上がりから「(2回戦で敗退した)去年の悔しさがありますし、去年の悔しさを晴らして優勝することが目標」というU-17日本代表右MF畑大雅(市立船橋高2年)の抜け出しをストロングポイントに攻めると14分、右クロスのこぼれ球を拾ったMF井上凱斗(千葉U-18、1年)がコントロールから左足ボレーを突き刺す。谷口新太郎監督(東京学館高)も「思い切り(左足を)振ってくれた」と讃えた一撃によって千葉県がリードを奪った

 対する京都府も20分、右クロスがPAのMF上野剛(京都U-18、1年)に通り、30分には上野が鋭い切り返しから決定的な右足シュートへ持ち込むなど攻め返す。だが、千葉県はGK倉田一唯(日体大柏高2年)の好セーブもあって1-0で前半終了。その千葉県は今大会屈指のタレント・畑に加え、FW清水勇貴(柏U-18、1年)とFW田村蒼生(柏U-18、1年)の2トップも特に目立つ存在となっていた。身体の強さを活かしてボールを収める清水と、その身のこなしと個人技によって相手DFを翻弄する田村が京都府の守りを押し下げていく。

 後半11分には相手DFのタイミングをずらして1人、2人とかわした田村の左足シュートが左ポストを直撃。16分には右サイドから仕掛けた田村がPKを獲得する。京都府は奮闘していたCB木邨優人(京都U-18、1年)が2枚目の警告を受けて退場。数的不利を強いられることになった。だが、清水の左足シュートを右へ跳んだGK前田宙杜(京都橘高1年)が止めてチームを盛り上げる。

 京都府は千葉県に縦のコースを切られたことによって精度の高いロングフィードを十分に活かすことができなかった。その中で中学生MF遠山悠希(京都U-15、中3)の中央突破やMF川島功奨(京都U-18、1年)の鋭い仕掛けからFW西野太陽(京都橘高1年)までボールを運んだが、シュートシーンを増やすことができない。
 
 3バックにシフトしてきた相手に対し、千葉県は細かなミスもあった。だが、MF佐久間賢飛(市立船橋高1年)の切り替えの速い守備やCB{{戸田伊吹(柏U-18、1年)のカバーリングなどで相手の攻撃を封鎖。そして23分、千葉県は左サイドからPA内の狭いスペースを個で攻略した田村が右足シュートを決めて2-0とした。

 京都府は直後に投入されたDF永井友也(京都橘高1年)が鋭いドリブル突破で相手の守りに穴を開けてシュートにまで持ち込んだが、わずかに枠左へ外れてしまう。京都府はシュートわずか3本。雨がやや強まった終盤も無失点を維持した千葉県が、2回戦へ駒を進めた。

 千葉県の谷口監督は「(キャプテンの)藤本(隼斗、柏U-18、2年)中心によくまとまっている。(千葉県は)周りのサポートが凄い。スタッフも含めて、勝とうというのがある。最終日までいるぞということは目標です」と語り、田村も「今年、仲が良い。市船もレイソルもジェフ、日体も混じってご飯食べたり遊んだり、お風呂行ったりしている」とチームのまとまりの良さを強調した。

 その田村は今大会の目標について、「まずはチームの目標としてチャンピオンになる。福井国体で絶対に優勝しなければいけないと思っている。まずは目の前の試合。連戦なんですけれどもチーム一丸となってやっていきたい」と意気込んだ。昨年は7ゴールで快勝した後の2回戦で序盤に連続失点して敗退。難敵突破にも気を緩めることなく、2回戦に臨む。

(取材・文 吉田太郎)
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