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「昨日練習した」セットプレーでアシストの湘南DF杉岡、PK1番手の重責もはたす

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杉岡大暉はCKのキッカーも務める

[10.14 ルヴァン杯準決勝第2戦 湘南2-2(PK5-4)柏 BMWス]

 2戦合計2-2での延長戦に入ってまもなく、湘南ベルマーレは柏陣内左サイドでFKのチャンスをつかむ。ボールサイドで構えていたのはFW梅崎司。キッカーの梅崎はクロスをあげず、いったん後方にいたMF杉岡大暉にボールを預ける。杉岡は梅崎からきたボールをダイレクトでゴール前に放り込むと、ファーサイドのDF坂圭祐が押し込み、この試合2度目のリードを奪った。

「昨日練習して。すごいフィーリングもよかったですし、昨日もああいう形で坂くんに合わせていて、練習通りの形が出ました」。自信を持っていたと言うのは、アシストをした杉岡。「和くん(大野和成)がつぶれてくれて。練習通りでした」。大野が柏のGKと競った後ろで、押し込むことに成功した坂も、狙い通りの得点を喜んだ。

 坂の勝ち越し点の後に、再び柏に追いつかれると、決勝への切符の行方はPK戦に委ねられた。先行の湘南、1番手のキッカーは20歳の杉岡だった。4番手に23歳のルーキー坂、5番手にMF金子大毅と、若い選手を並べたことについて、チョウ・キジェ監督は「順番も僕が決めました」とその理由を明かす。

「とかく若い選手がと言われますが、いま(齊藤)未月と(石原)広教も(U-19)代表行ってますけど、18歳、19歳はワールドスタンダードで言えば若くない。彼らに経験のある選手と同じように、勝負の責任を負わせてきたつもりです。まだ見ぬ決勝に行きたいという気持ちが強い選手、自分のことを考えたりして迷いがある選手より、そういう選手に蹴らせたほうがいいと思っていましたので、3人とも入れると思っていた」

 当の杉岡は「練習でもあの形で決めているので自信持ってやりました」とゴール左へ。涼しい顔をしてトップバッターの重責を果たしてみせた。

(取材・文 奥山典幸)

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