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ヘリ墜落により逝去したレスター会長…英メディアがその功績を振り返る

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プレミアリーグのトロフィーを掲げるビチャイ・スリバッダナプラバ会長

 レスター・シティの会長であるビチャイ・スリバッダナプラバ氏(61)が29日、ヘリコプターの墜落で死亡していたことが発表された。ヘリは本拠地で行われた27日のプレミアリーグの試合終了後に、スタジアム内から離陸。その直後にコントロールを失い、駐車場に墜落していた。

 英『スカイスポーツ』は29日、スリバッダナプラバ氏を悼み、スリバッダナプラバ氏とレスターのエピソードを紹介している。

 2010年、スリバッダナプラバ氏は経営難に陥ったレスターの経営権を取得。レスターを15年以上にわたって取材してきた同メディアのロブ・ドーセット氏は当時から新オーナーを取材していた。スリバッダナプラバ氏はレスターを買収した理由として、自らが所有する免税店『キング・パワー』と同じ色をしていたからだと語っていたという。

 静かで謙虚、そして寛大さを持つオーナーは、レスターに関わる人々に愛された。サポーターは当初懐疑的だったが、彼の言葉には真実があり、遠方からクラブを運営する典型的な外国人オーナーとは異なっていた。スリバッダナプラバ氏はスタジアムに頻繁に足を運び、来れないときには息子で副会長のアイヤワット氏が観戦に来ていた。外部で巨大なビジネスを抱えているにもかかわらず、彼らの中心はレスターだったという。

 スリバッダナプラバ氏は10年に経営難に陥ったクラブを約4000万ポンド(当時の約62億円)で買収。加えて1億300万ポンド(当時の約164億円)の負債も返済した。それにより、経営が安定したレスターは、新たな練習場などといったインフラの整備を行うことができた。

 しかし、新会長はただ投資するだけではなく、ファンに寄り添った人間でもあった。スリバッダナプラバ氏はサポーターにアウェーへの遠征のための無料バスを提供。自分の誕生日には無料でグッズを与え、ビールやケーキを振舞ったという。ビッグネームの獲得よりも、そのような行為がサポーターたちの心を掴んでいった。

 会長はスタッフとも連携を取り、ベテラン勢とも強い関係を構築。何か問題があるとその意見にも耳を傾けていた。そして15-16シーズンのプレミアリーグ優勝という“奇跡”には、スポーツカーとリゾート旅行を全額負担でプレゼント。その行為にはまったく後ろ向きな態度はなかった。

 スリバッダナプラバ氏が遺した歴史的栄光は、そのトロフィーとともに永遠に語り継がれていく。通常、クラブのヒーローのために要求される彫像だが、現在サポーターからはスリバッダナプラバ氏のものを建造してほしいという声が多く挙がっている。

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