beacon

序盤奮戦もFC今治戦の課題再び…松山大の3年生キャプテン兵頭「あの時と同じ」

このエントリーをはてなブックマークに追加

松山大のDF兵頭俊昭主将(3年=松山工高)

[12.12 インカレ1回戦 静岡産業大4-0松山大 熊谷陸]

 松山大にとっては15年ぶりのインカレ挑戦。引いて守ってからのカウンター攻撃からは鍛錬の跡を感じさせたが、フィニッシュの精度を欠いたまま1点が遠かった。相手に脅威を与える単独突破を何度も見せたDF兵頭俊昭主将(3年=松山工高)は、連続失点が響いての敗戦に「今年一年の課題が出てしまった」と肩を落とした。

 四国大学リーグで2位に入り、全国切符を手にした松山大。過去2年間は夏の総理大臣杯に出場し、3年連続での全国出場は創部以来初めてのことだ。初戦の相手は静岡産業大。前半は一時優勢になる時間帯もあり、「奪った後にFWにつけて、その裏に2列目から抜け出す」という狙いが奏功し、ゴール前の見せ場を何度も作った。

「攻め込まれることは予想できていたし、粘り強く戦おうと思っていた」(兵頭)。守備でもDF筑波柊(3年=松山工高)、DF濱口俊介(2年=明徳義塾高)の2人を中心にボールを跳ね返し、ゲームプランは順調に進んでいるように思われたが、シーズン中に抱えていた悪癖が出た。セットプレーで2失点を喫すると、そこからさらに2失点。「連続失点して巻き返せない状況」を招き、0-4で敗れた。

「今年一年の課題が出てしまった」と振り返った主将が思い返すのは、大学リーグと共に目標としていた天皇杯愛媛県予選決勝のFC今治戦。相手は元Jリーガーも擁するため格上の相手だが、前半をスコアレスで終えたにもかかわらず、後半の4失点で敗れていた。今季を終えた兵頭は「FC今治は本当に強いんですけどね」と前置きをしつつ「それでもあの時も同じような感じでした」と苦笑いを見せた。

 松山大は3年生が主将を務めるシステムで、4年生は「サッカーと就活に集中する」のがルール。すなわち、兵頭にはあと1年の挑戦権がある。「セットプレーのツメの甘さがあったし、そこは地方のリーグの弱さ」。全国基準に課題を見据えた21歳は「目標はやっぱり全国での1勝です」と目線を前に向け、来季こそ同校初の全国大会勝利を成し遂げることを誓った。

(取材・文 竹内達也)
●第67回全日本大学選手権(インカレ)特集

TOP