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これが“鹿島の伝統”…決勝ヘッドの犬飼「自分たちで取って、自分たちで守れるCBに」

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決勝ゴールを決めた鹿島DF犬飼智也

[4.20 J1第8節 鹿島1-0仙台 カシマ]

 鹿島アントラーズDF犬飼智也は後半21分、セットプレーからのヘディングシュートで今季初ゴールを叩き込んだ。「自分たちで取って、自分たちで守れるセンターバックになりたい」。そんな鹿島の伝統を体現した25歳の決勝ゴールで、アジア王者が5位浮上を果たした。

 移籍1年目の昨季は22試合1得点。唯一のゴールは昨年8月24日、J1第24節磐田戦で記録していた。しかし、これは「大伍さんのゴール」と犬飼。左からのコーナーキックをニアサイドでDF西大伍(現神戸)がフリックし、犬飼は最後に胸の辺りで触っただけというものだったからだ。

 今季は開幕節から8試合連続フルタイム出場中。この日はそんな背番号39にビッグチャンスが立て続けに訪れた。まずは後半8分、MF永木亮太の右コーナーキックにニアで反応したが、フリーでのヘッドは枠外。「(ゴールの場面より)あっちのほうが決められたと思う」と振り返るほどの絶好機だった。

 だが、その後悔を晴らすチャンスはやってきた。後半21分、今度は左からのコーナーキックにファーへ飛び込むと、清水ユースの先輩である仙台MF石原崇兆の上から強烈ヘディングシュート。これがネットを揺らし、自身のJ1通算2得点目が入った。試合はそのまま動かずタイムアップ。犬飼のゴールが今季4勝目を導く決勝点となった。

 試合後、殊勲者となったセンターバックは大勢の報道陣に囲まれたが、喜びは控えめだった。強調していたのは「ゼロで終われたことが良かった」という言葉。前節のFC東京戦では前半30分までに3失点の完敗を喫し、「いつもよりリスクマネジメントを意識していた」という中での一戦だったためだ。

 また、ゴールについても「本当はもっと取りたい」と本音を吐露。「鹿島のセンターバックはみんな日本代表だったし、鹿島のセンターバックが日本のセンターバック。自分もそうなりたいし、鹿島のセンターバックはそう見られるので」。鹿島の伝統を継ぐ者として、今季1つ目の得点にも、今季2試合目の完封試合にも、満足するにはまだ早い。

(取材・文 竹内達也)
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