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集まれ、次世代の逸材たち! サミー流サッカー・プロジェクトは“親子で学ぶ”

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鈴木啓太コーチとともに学んだ

 次世代のヤングアスリートを育てる『SAMMY SOCCER PROJECT』は4月21日、東京・有明のセガサミースポーツアリーナで『SAMMY FIELD PROGRAM 2019 in TOKYO』を開催した。プログラムは午前・午後に分けて行われ、大勢の小学生と家族たちが一堂に集結。今後のサッカーキャリアに役立つトレーニング法などをみっちりと学んだ。

 主催したのはサミー株式会社。パチンコやパチスロ機の開発、製造、販売を行うエンタテインメント企業だ。「感動体験を創造しよう、その足で。」2017年11月にスタートしたプロジェクトは日頃のトレーニングの成果を試したい子どもたちにとって貴重なトライの場となっている。

■イベントスタート

 この日は事前申し込みをした首都圏近郊の小学1〜4年生約200人が参加。“キックオフ”の時刻が近づくにつれて「緊張する」「どんな人が来るのかな……」という親子の会話も聞こえてくる中、思い思いのユニフォームに身を包んだ少年プレーヤーが施設屋上の人工芝フットサルコートに続々と集まってきた。


 開会式の進行役は内山愛さん。明るい声で子どもたちに挨拶をして緊張をほぐした。

 続いて注目の講師陣紹介。ヘッドコーチを務めるのは浦和レッズの一時代を支えた鈴木啓太氏だ。「ボールを蹴るの楽しいよね? 相手を抜いてゴール決めるの楽しいよね? 今日はそんな楽しい思いを見せてください!」。元日本代表の熱い言葉に子どもたちの眼差しはいっそう熱を帯びた。


 ここで体幹トレーニングの専門家として知られる木場克己氏も登場。久保建英(FC東京)、中井卓大(R・マドリー)、石井久継(湘南ベルマーレ)——。次々に名前が挙がった若武者はいずれも木場氏が主催する『KOBAトレ』の受講生。子どもたちはウォーミングアップがわりに彼らが日頃から取り組むメニューを体験し、身体を温めていた。


 ここで強調されたのは「頭をぶらさない身体づくり」。木場氏によると、体幹を強化することで上体が安定し、怪我の予防やスキルの向上に役立つのだという。子どもたちは今回、ボールを両手で掲げて膝をへそに近づける『片脚上げ』に挑戦。ゆらゆらと揺れてしまう姿も見られるなど、日常の練習で改善するきっかけを得たようだ。


 そうして身体と心の準備を終えると、いよいよコート内でのトレーニングがスタート。鈴木コーチが子どもたちに声をかけながら、練習メニューを親切に説明していった。ところが、どこかおかしい。午前の部は小学1〜2年生を対象としていたが、子どもたちはサッカーボールを蹴るのではなく、抱いて走っていたのだ。



■午前の部(小学1〜2年生)

「みんな、ラグビーって知ってる?」

 トレーニングの冒頭で鈴木コーチが明るい言葉で問いかけると、子どもたちは元気よく「知ってる!」の返事。その直後、ボールを抱えた数人の子どもたちが勢いよく走り出し、また別の子どもたちが鬼ごっこのように追いかけるというメニューが始まった。立ちふさがる守備陣をダッシュで切り裂く、なるほどラグビー競技のようなトレーニングだ。

「捕まえられないようにするにはどうしたらいい?」

 鈴木コーチはときおり子どもたちにそんな問いも投げかける。鬼ごっこ気分で楽しむ子どもたちは返事も快調。「誰もいないところに走ればいい!」「相手をだます!」「一気に走っていく!」。これには鈴木コーチも「そうだねー!いいねー!」と手応えを得た様子。まさに狙いどおりの反応だったようだ。


 続いて、鈴木コーチが一言。

「いまは手で持って走っていたけど、サッカーではどこを使うの?」。

 もちろん子どもたちからは「足!」の声。すると鈴木コーチは子どもたちに指示を出し、ドリブル練習をスタート。いよいよサッカーのスタートだ。さっきまでラグビー風のメニューを意識していたことにより、コース取りも自然にできるようになり、「相手に捕まえられないためのドリブル」を学んでいった。


 こうした工夫に彩られた練習を通じて、子どもたちは明るくサッカーと向き合い、初めてできた仲間たちとの関係も深めていった様子。その後は4チームに分かれたミニゲームで勝負の楽しさも体験した。我先にとゴールを狙う者、味方に声をかけながらカバーをする者、小学校低学年とはいえみんな立派なサッカー選手だ。


 なおこの日は『ゲキサカ』がMIP(Most Impressive Player)を選定する役目を務めたが、午前の部では地元・有明から参加した安達一平くん(2年生)を選ばせていただいた。プログラムの冒頭から真剣に取り組む姿が目を引き、声を出す場面での存在感も抜群。ミニゲームで豪快なドリブルシュートを見せるなど、日頃の練習の成果も感じさせた。


 そのほかの子どもたちにも話を聞いた。

●市原叶唯くん(2年生)
好きな選手:本田圭佑
「楽しかった。本田選手のように格好いい選手になりたい。体が強いし、最後まで頑張ってシュートを決めるところがすごい」

●大川耀平くん(2年生)
好きな選手:金崎夢生
「パスがいっぱい来たので楽しかった。シュートをいっぱい決める金崎選手のように、格好いい選手になりたい」

●土井裕也くん(2年生)
好きな選手:クリスティアーノ・ロナウド
「体幹トレーニングとシュートを打つのが楽しかった。ドリブルでいっぱいかわせる選手になりたい」

■午後の部(3〜4年生)


「頭を使うよ!」

 年代が上がった午後の部では、鈴木コーチの口からたびたびそんな言葉が飛び出した。楽しむことに主眼が置かれていた午前の部とは異なり、練習メニューもそうした意図が感じられるもの。子どもたちもアイデアを出し合い、声を出し合いながら工夫に応えていた。

 最初のメニューは子どもたちがリレー形式に整列し、遠くに設置したマーカーを一人一回だけ並べ替え、同じ色のマーカーを同列に揃えていくというもの。


 順番を待っている間、そして走ってマーカーに向かっている間に頭を巡らせ、いざ自分の番になれば適切な判断を下すことが求められるという点でサッカーらしいメニューだ。


 続いては数人ずつのチームに分かれて、それぞれ4色のビブスで色分けされ、コート内で『白→緑→青→オレンジ』の順番でパスを回していくというトレーニングが始まった。


「誰からパスが来るの?」「「白!」」

「そのあと誰にパスを出すの?」「「青!」」

 鈴木コーチの問いかけに対し、元気よく応える子どもたち。徐々にメニューの意図を汲み取れるようになり、しっかりと頭を使いながらトレーニングに取り組んだ。


 また、徐々にルールに秘められた意図の種明かしも進んでいった。

「ボールが来る前から次の色の選手を見ておけばダイレクトで出せるよね? みんなのレベルだと難しいって思うかもしれないけど、しっかり頭を使うよ! 頭が大変だよ! でもそれがサッカー!」

 パスが来てから出す先を考えるのでは遅い——。鈴木コーチはそういったサッカーの原則をメニューの工夫によって伝えていたのだ。


 続いてのメニューはワンプレーごとにチームの人数が異なるという変則的なミニゲームを行ったが、「右が空いてるよ!」「もっと周りを見て!」といった声が自発的に出るなど、着実に鈴木コーチの「頭を使おう」という狙いが浸透している様子だった。


 なお、午後の部のMIP選手は川崎市から参加した甲斐想大くん(3年生)に決まった。冒頭の体幹トレーニングで行った『片脚立ち』では上体がブレず、ビブスで色分けされたパス回しではいち早くメニューの意図を理解。ミニゲームでは素早くポジショニングして積極的にボールに絡み、周りにも具体的な声掛けを行う姿も目立っていた。


 またそのほか、存在感を見せていた子どもたちにも話を聞いた。

●滝澤俐久くん(4年生)
好きな選手:リオネル・メッシ
「練習メニューが多くて楽しかった。初めての体幹トレーニングは初めて知ったのでやってみようと思った。右と左のどっちも蹴ることができて、点を取れるような選手になりたい」

●杉崎菜穂さん(3年生)
好きな選手:長友佑都
「ボールを取るところが楽しかった。普段はサイドのポジションなので、長友選手がパスをしたり、ドリブルしていくところが好き。これからはもっとゴールにつなげるところを頑張りたい」

■SSP講習会

 クリニックの裏では、子どもたちに付き添って参加した保護者に向けた講習会も行われた。講師は冒頭で体幹トレーニングを担当した木場氏。「怪我をさせない身体づくり」「頭をぶらさない身体づくり」というモットーの下、久保建英や中井卓大のトレーニングを紹介しつつ、未来のサッカー選手を育てる秘訣が伝授された。


 ここでも強調されたのは「片脚立ちがすごく大事になる」ということだ。「『片脚立ち』は普通の床だったらお爺ちゃんでも子どもでもできないといけないけど、サッカー選手は不安定なクッションの上でもできるようになったほうが良いですね」。体幹が強化されることにより、相手に寄せられて姿勢が乱れても倒れずに済むからだ。

 講習会では質疑応答の時間も設けられ、保護者からは次々に質問が投げかけられた。

保護者「体幹トレーニングはいつくらいからしたほうが良いですか?」

木場氏「だいたい小学4年生くらいからスタートさせます。それは理解できる力がついてくるからです。それまでの間は遊ばせながら足をへその高さまで引き上げたりなど、楽しみながらやらせたほうが良いと思います」

保護者「うちの子は膝が内側に入っているんですが、どうしたら良いですか?」

木場氏「それは脇腹とお尻が弱い証拠ですね。厚めのクッションの上で『片脚立ち』をやってみてブレるようであれば、頭の上にお手玉のようなものを置いて落ちないように、ブレないように意識づけてみるのも良いと思います」

保護者「体幹トレーニングは一日にどれくらいしたほうがいいですか?」

木場氏「普段はどれくらいしていますか?毎日?少し多いですね。週に3回、1日あたり15分以内で良いと思います。子どもはだいたい15分以内で大丈夫。そこからもし意識が高くなってきた時、もっとできるようになりたいと自発的に思った時に、自分でステップアップしていけばいいんです」


 実際に悩みごととして考えられている身体的特徴への対応策から、日頃のトレーニングへの助言に至るまで、木場氏からは次々に金言が与えられた。多くの保護者はメモを取りながら真剣に耳を傾け、これからの子どもたちのサポートにつなげていく姿勢だ。

 講習会に出席した稲泉真人さんは長男の伶唯くん(3年生)、里音くん(1年生)との参加。「長男の姿勢が悪いと思っていたので改善策が聞けて良かった」と手応えを語っていただいた。伶唯くんは午前の部の合間に木場氏の指導を受けていたが「下を向いてボールをもらって取られることが多いので、姿勢を良くしたいと思っていた。知ることができてよかった」と喜んでいた。

■閉会式

 そうした濃密なイベントもいよいよ終わりの時。午前、午後にそれぞれ行われた閉会式では、講師の2人から200人の子どもたちに熱いメッセージが送られていた。

 鈴木コーチは「もっとうまくなるためのアイデアをなくさないで下さい。そしてみんなよりサッカーを知っている僕たち、そして監督・コーチの話をよく聞いて下さい」とゆっくりと呼びかけた後、次のように続けた。


「みんな、靴を自分で買っている人、洗濯をしている人、料理を作っている人、どれくらいいるかな? いたらすごいなって思います。でも、そうやってみんながサッカーできるのは周りの人たちの力のおかげです。保護者の方々、先生やコーチ、そうした人たちにありがとうの気持ちを持ってプレーして下さい。それが周りの人たちの喜びにもなります」。

 続いて木場氏は「今日はみなさんにサッカーがうまくなるため、怪我をしないためのトレーニングを伝えました。これから日本代表になるため、海外に行けるような選手になるため、教えたことを続けていってください」とアドバイスを送った。

 最後は参加者全員での写真撮影を実施。子どもたちが手に持っていたのは「キミの夢はなんだ。」というスローガンが記された横断幕だ。世界のトップレベルを体験してきた元日本代表選手、憧れの選手にマンツーマン指導を続けるプロトレーナーの2人に後押しされ、少年たちの夢物語がここから始まろうとしている。





提供/サミー

★SAMMY FIELD PROGRAM 2019 in TOKYO オフィシャルサイトレポートはコチラ

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