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[ニューバランスカップ]決勝は初の関西勢対決。7試合中6試合無失点の滝川二が“裏選手権”制す!

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前回大会優勝の静岡学園高が選手権で活躍中。来年は滝川二高が選手権で輝く

[1.6 NB CUP決勝 東海大大阪仰星高 0-1 滝川二高 時之栖裾野G]

 滝川二が“裏選手権”制す!全国高校サッカー選手権への出場が叶わなかった強豪48校が時之栖スポーツセンター(静岡)で優勝を争った「NEW BALANCE CUP 2020 新春高校サッカー強化研修大会」(通称・裏選手権)は6日午後、決勝戦を行い、滝川二高(兵庫)が初優勝した。東海大大阪仰星高(大阪)と対戦した滝川二は、後半35分にFW岩澤秀人(2年)が決勝点。1-0で勝ち、参加48校の頂点に立った。

 大会委員長の阿山恭弘氏によると、20年以上続く歴史ある大会で「関西勢対決は初めて」という決勝戦。試合は、序盤から球際の激しい攻防と切り替え速い守備が目立つ展開となった。

 前半は東海大仰星のMF門田悠汰(1年)やMF村上陽斗主将(2年)がシュートを放つシーンがあったものの、互いの守りに隙はなく、決定的なシーンは生まれず。インターセプトから強引に中央突破を繰り返すなど躍動した滝川二CB眞古大輔主将(2年)や大型MF松本祐満(2年)、東海大仰星の大型MF廣岡一樹(2年)、CB中原輝樹(2年)、右SB藤嶋凌久(1年)らといった守備に強みを持つ選手たちが存在感を放つ展開となった。

 滝川二はこの決勝戦、先発11人を全て2年生でスタート。松岡徹監督が指摘したように、なかなか攻撃の質が上がらなかったが、松本が「『自分たちがやろう』という声がたくさん出ていましたし、自分たちが最高学年というのが自覚できる場所だった。モチベーションは高かった」と振り返ったように、2年生たちが守備から試合を作り、幾度かクロスまで持ち込んでいた。

 その滝川二は後半11分、5選手を同時交代。中盤、前線に投入された彼らが仕掛けの回数を増やし、試合のテンポを上げていく。後半30分には右クロスからMF平岩航汰(1年)が決定的な左足シュートを放つが、東海大仰星GK岡田稜(2年)がストップ。一方の東海大仰星も中央からサイドへ展開し、そこからのクロスでゴール前のシーンを増やしたが、滝川二はGK林憲太朗((2年)や眞古、CB永川凌(2年)中心に堅い。

 東海大仰星の守りも堅く、拮抗した展開に。だが、試合は終了5分前の後半35分に動く。滝川二は、左サイドから積極的な仕掛けを見せていたMF寺田健人(1年)が縦への突破からクロス。これがニアのDFの手に当たり、PKとなった。キッカーの岩澤が右足で左隅に決めて先制。ついにリードを奪った。

 東海大仰星も左SB勝浦駿(2年)のロングスローなどを交えて相手DFにプレッシャーをかける。だが、滝川二は各選手がハードワークすることを徹底。眞古が「それは松岡監督に言われていること。個人として負けなければ、全員でも負けにくくなると言われているので全員で意識している」というように、最後まで個々が局面で負けず、気持ちのこもった戦いで相手の前に立ちはだかった。

 そして、最後まで1点リードを守った滝川二が1-0で勝利。初優勝を飾った。4日間で7試合を戦い、うち6試合で完封勝利。松岡監督は「凄く勉強になったというか、子どもたちの成長になったかなと思います。(7試合で)失点が2というところは、頑張るだけではダメですけれども、自分たちで話して積極的に良いところが出たかなと思います」と目を細めた。

 滝川二は兵庫、関西を代表する名門校。だが、この選手権予選はベスト8で敗れている。新チームスタート後は、「次の層のレベルを上げないといけない」という狙いで松岡監督や眞古が下のカテゴリーのチームに加わるなど、視野広くチーム作りをしてきた。

 そこから上のカテゴリーに上って活躍している選手もいる。県新人戦前の力試しとも言える“裏選手権”は、全国区の強豪相手に結果も出て今後に繋がる大会に。ただし、松岡監督は「基本的なところは上げていかないと、(今回は)正直、勢いとかそういう要素で勝ったところがある。プレーの質を上げないと、トップトップでやった時にキツくなると思います」と指摘する。

 狭いスペースをショートパスで攻略したり、岩澤や寺田がドリブルで相手を苦しめていたが、全体の基本技術はまだまだ。昨年完成した人工芝グラウンドでより、個人技術、個人戦術をレベルアップさせていく。

 決勝後、“滝二らしく”優勝を全力で喜んでいた選手たちだが、オンオフでしっかり切り替えることができることも今年の強み。眞古は「滝二のモットーである奢ることなく、これからも強い相手にも怯まずに、滝二らしさというのは松岡先生にも言われていることなので、それをもっと全面的に出して、全国の選手権という舞台で日本一を獲れるように頑張っていきたい」と誓った。

 前回大会で優勝した静岡学園高(静岡)が、開催中の第98回全国高校サッカー選手権でベスト4へ進出。滝川二は来年、自分たちも輝くために「怯まず、奢らず、溌剌と」目標に向かって挑戦し続ける。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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