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やられた――いや、やられない…ビッグセーブ連発の浦和GK西川、広島GK大迫も「存在感学ぶべき」

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浦和レッズGK西川周作

[8.15 J1リーグ第10節 浦和1-0広島 埼玉]

 やられた――。そう思えるようなシュートが何本も飛んできた。放たれたシュートは20本を数えた。しかし、浦和レッズは広島に得点を許さずに1-0の完封勝利を収めた。立役者は間違いなくGK西川周作だった。

 前節はショッキングな敗戦を喫した。名古屋と対戦した第9節。試合開始10分で2点を奪われると、前半だけで5度もネットを揺らされる。最終的なスコアは2-6。西川にとってプロ初となる6失点となったが、この敗戦を引きずらずにしっかりと切り替えて広島戦に臨んでいた。

 前半5分にFWレオナルドの得点で先制しながらも、その後は広島の猛攻にさらされた。しかし、前半17分にFWレアンドロ・ペレイラの打点の高いヘディングシュートを左手1本で弾き出すビッグセーブでしのぐと、「あのシュートストップで自分も乗ることができた」と乗りに乗った。

 前半21分にはL・ペレイラのバイシクル、後半3分にはPA内に侵入したL・ペレイラの至近距離からのシュート、そして同5分にはCKから放たれたMFハイネルのヘディング。失点してもおかしくない場面ばかりだったが、そのすべてを西川が阻んだ。

 後半から守備に重心を置き、5バックを採用したことで広島に押し込まれる時間帯が続く。浦和が放ったシュート3本に対し、7倍近くとなる20本ものシュートを浴びたものの、得点を許さず。前節のショッキングな敗戦を忘れさせるかのような鬼気迫るセービングで、チームに貴重な勝ち点3をもたらした。

「皆がハードワークした結果。前節の6失点から学び、チームとして一つになって1点を守れたのは素晴らしい。僕としてはゴールを守るだけ。チームを救うセーブ、いい仕事ができたと思う」

 試合を決定付けるプレーを連発し、笑った34歳の守護神。ピッチ上で最も遠い位置から、その姿を見つめていた広島のGK、21歳の大迫敬介は「同じピッチに立ち、普段聞こえないような声も聞こえて、90分間存在感を感じた。スーパーセーブが何本もあったけど、チームを引っ張って行くような存在感は学ぶべき」と13歳年上の大先輩から大きな刺激を受けたようだ。

(取材・文 折戸岳彦)
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