beacon

“度胸試し”に挑んだ堂安律「なんか、ゴールがちっちゃいな」

このエントリーをはてなブックマークに追加

U-24日本代表MF堂安律(PSV)

[7.25 東京五輪GL第2節 U-24日本 2-1 U-24メキシコ 埼玉]

 背番号10が力強く攻撃をけん引した。U-24日本代表MF堂安律(PSV)は1得点1アシストと結果を残し、チームを2連勝へと導いた。

 試合開始早々の前半6分、まずはアシストで魅せた。「相手の左SBが普段は中盤の選手とスカウティングで分かっていた。背後のボールには慣れていないと思った」。そう語ったように、DF酒井宏樹(浦和)のパスから最終ライン裏に抜け出す。

 ゴール前にはFW林大地(鳥栖)が相手DFの注意を引き付けて走り込み、その後方からMF久保建英(レアル・マドリー)がPA内へと侵入してきた。「僕がトップ下にいたら、あそこに入るだろうという建英への信頼感を持っていた。大地くんが中に入って来るのは分かっていたので、そこでなくマイナスという形だった」。グラウンダーのクロスを久保が巧みに蹴り込み、先制点となるゴールが生まれた。

 そして、前半11分にはMF相馬勇紀(名古屋)がPA内で倒されてPKを得ると、キッカーを務める。ペナルティスポットに向かうと、「なんか、ゴールがちっちゃいなと思った。サイドに蹴ってもダメかな、考えても仕方ないと思った」。選択したのはど真ん中だった。

「もし、相手が真ん中に立っていたら、相手の度胸勝ちだと思っていた。度胸試しだなと思って蹴った」。左足から蹴り出されたボールは豪快にネットを揺らし、チーム2点目となるゴールが生まれた。

 1得点1アシストの活躍。自身にとって五輪初ゴールとなったが、「言われて初めて気付いたくらい、チームが勝つために必死」と話す。そして、「こんなにチームのためにというのも、今までの人生で考えたことがないくらい。それだけ自分がこの大会に賭けているというのを感じている」と続けた。

 賭けている大会。一日でも長くピッチに立てるよう、中2日で行われるU-24フランス代表戦で引き分け以上の結果を収め、まずは自力での決勝トーナメント進出を決めたいところだ。

(取材・文 折戸岳彦)
●東京オリンピック(東京五輪)特集ページ

TOP