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横浜FMが5連勝・鹿島を止めた!! 終盤猛攻3ゴールで“鬼門”カシマを攻略

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FWアンデルソン・ロペスが先制ゴール

[4.10 J1第8節 鹿島 0-3 横浜FM カシマ]

 J1リーグは10日、第8節を各地で行い、横浜F・マリノス鹿島アントラーズを3-0で破った。スコアレスのまま迎えた終盤にFWアンデルソン・ロペスとFW西村拓真が2ゴールを決めると、アディショナルタイムにはオウンゴールで追加点。5連勝の鹿島をストップし、16日にスタートするAFCチャンピオンズリーグ(ACL)に大きな弾みをつけた。

 ホームの鹿島は今季6勝1敗で暫定2位。首位の川崎FはACLに備えて3試合多く消化しているため、独走級の好調を続けている。5連勝中の今節は4日前の前節・福岡戦(○1-0)と同じ11人が先発。MFディエゴ・ピトゥカの出場停止が続く中、引き続きMF和泉竜司がボランチに入った。

 対する暫定4位の横浜FMはベトナムでセントラル開催されるACL前最後のリーグ戦。前節・広島戦(●0-2)からの中3日連戦に向けて先発8人を入れ替え、GK高丘陽平、DF永戸勝也、MF岩田智輝のみ引き続きの先発となった。また直近試合で途中出場が続いていたDF畠中槙之輔が負傷した2月27日の第2節・柏戦以来の先発復帰を果たした。

 試合は立ち上がりから締まった展開。両チームともに目立ったミスはないが、互いの攻守の切り替えが素早いことで、なかなかチャンスが生まれない。それでも徐々に主導権を握ったのはホームの鹿島。FW鈴木優磨がサイドに流れることでボールを引き出し、クロス攻撃から脅威を与えていた。

 横浜FMも前半16分に右サイドからカットインした岩田が左足シュートを狙うと、同18分にはカウンターからFW仲川輝人がパスを送り、MF水沼宏太の折り返しにA・ロペスが反応。トラップは収まらなかったが、惜しい場面を迎えた。鹿島は直後、DF小池龍太からボールを奪った鈴木が左サイドを攻め上がり、グラウンダーでクロスを送るも通らず。互いにゴールが遠い。

 鹿島は前半25分、この試合で一番の決定機。右サイドに流れた鈴木のクロスからFWアルトゥール・カイキがヘディングシュートを狙った。だが、これはクロスバーに直撃。同31分にはカウンターから抜け出したFWファン・アラーノのパスを鈴木が流し、FW上田綺世が強烈なシュートを放つも、GK高丘陽平の正面に飛んだ。

 なおも攻める鹿島は前半39分、自陣左サイドでボールを持った鈴木が積極的なドリブル突破で次々に相手を抜き去り、単独カウンターをスタート。だが、スルーパスに抜け出したJ・アラーノの折り返しは上田に合わない。同41分にはGKクォン・スンテのパントキックを横浜FMのDF角田涼太朗が処理し切れず、上田が抜け出して右足で狙ったが、股下のボールは高丘のスーパーセーブに阻まれ、スコアレスでハーフタイムを迎えた。

 後半開始時、横浜FMは仲川に代わってFWエウベルを投入。すると横浜FMが最初に決定機を迎えた。同3分、FW西村拓真のポストプレーから右サイドで起点をつくり、細かいパスをつなぎながらDF小池龍太が左サイドに展開すると、エウベルのスルーパスから永戸がペナルティエリア角を攻略。だが、折り返しのボールはA・ロペスが合わせられず、再び奪い返してのパスもファーに流れ、ゴールには結びつかなかった。

 対する鹿島は後半7分、MF樋口雄太のCKにDF三竿健斗が反応。相手はフィールドプレーヤー全員がペナルティエリア内に入ってきた中、ニアで見事に合わせたが、高丘のビッグセーブに阻まれた。その後も一進一退の攻防は続き、緊迫ムードで時間が流れる。横浜FMは同16分、水沼に代わってFW宮市亮を投入した。

 すると直後の後半16分、左サイドからのスローインがゴール前に流れ、宮市がボレーで狙うも枠外。同18分にも小池龍のクロスから宮市がシュートを狙い、立て続けにチャンスを作った。やや劣勢が続いた鹿島も同19分、A・カイキとアラーノを下げてMF土居聖真とMF松村優太を投入。その後も攻め込まれる時間が続いたが、同24分に松村が果敢なカットインシュートでゴールを狙った。

 鹿島は後半27分、鈴木がカウンターを仕掛けるも横浜FMの畠中が完璧なボール奪取で対応。その後も横浜FMは敵陣深くに押し込み続け、A・ロペスや西村がゴールに迫る。同34分にはエウベルが左サイド深くでFKを獲得し、永戸のキックから角田がフリーでヘディングシュート。だが、これはGKの正面に飛んだ。

 それでも後半37分、ついに横浜FMが均衡を破った。波状攻撃で獲得した左CKを永戸がゴール前に送り込むと、ブロックの背後から飛び込んだA・ロペスが強烈なヘディングシュート。ここまで好守を見せていたクォンの牙城を破り、ゴールネットに突き刺した。

 さらに攻める横浜FMは同44分、左サイドでタメをつくったエウベルのクロスに反応した西村がヘディングシュートを決めて追加点。アディショナルタイムにもエウベルを起点に左サイドを攻め上がり、FWレオ・セアラの折り返しから三竿のオウンゴールでダメ押し点が入った。終盤の3発で鹿島を制した横浜FMは“鬼門”の敵地カシマで10年ぶりの白星を収めた。

(取材・文 竹内達也)
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