15日のW杯アジア最終予選・ウズベキスタン戦に向け合宿中の日本代表は13日、さいたま市内で練習を行った。練習は非公開で、前日に続いて紅白戦を行ったもようだ。
以下、練習後の選手コメント

●FW大久保嘉人(神戸)
「こないだはなかなかゴール前にボールが出てこなくて、サイドに行ってまた動き直してという感じだった。そこは話しながらやっている」
―左サイドバックの長友との関係は?
「上がってくるのを待たなくても崩せる。中にいるFWに当てている間に、上がってきてもいいし」
―UAE戦は左右のポジションチェンジが多かったが?
「そうした方が自分の良さも出るし、相手も受け渡しが難しい」

●FW岡崎慎司(清水)
「絶対に勝たないといけない。みんな熱く、緊張感のある練習だった。やるしかない、という気持ちです。切り替えを速くとか、チームでもやらないといけないことは一緒。練習からやっていく」
―先発の可能性が高いようだが?
「全然どうなるかわからないけど、今持っている力すべてを出すというところでは出せている。コンディションは万全です」
―ウズベキスタンの研究は?
「ビデオを見たりしている。高さはあるし、個人能力高い。ただ相手よりも自分たち」
―試合へ向けては?
「ゴールを奪いたい」

●FW興梠慎三(鹿島)
「チームの雰囲気には慣れました。最初はきつかったけど、玉さん(玉田)や阿部さんとはしゃべれるようになりました。慎三と呼ばれています。
　(試合に出たら)何を見せたいというより、チームが勝つことだけを考えて、あとは自分のいいところを見せられればいい。UAE戦ではファーストタッチは緊張したけど、その後は自分のプレーができた。チームメイトに自分のプレースタイルを分かってもらうことが大切。そこは意識しています。
　(パッサーでは中村)憲剛さんとは合うと思います。タイミングが合ったらいいボールが来るし、よく見てくれる。フロンターレでもジュニーニョにそういったパスを出してますからね。代表への意識の変化は特にないです。別にまだレギュラーでやっているわけではないし、落ちるか落ちないかみたいな位置。でもこういう風に最後まで残っているので。岡田監督からは、自由にやっていいと言われて、やりやすかったです」

●MF長谷部誠(ボルフスブルク)
「ウズベキスタンとオーストラリアがやったビデオを見ました。確かに体は大きいかなというのはあるけど、オーストラリアを崩していたし、簡単な相手じゃない。(岡田ジャパンで)今までやってきたサッカーはアジアを見据えた戦いじゃなく、世界を見据えたときの土台となるサッカーだと思います」
―水を撒くのはやりやすいか?
「そっちのほうがいいですね。ヨーロッパではほとんど水を撒いているし、冬は雨で(ピッチが)ゆるゆるになってますけど。自分としてはけっこうやりやすいです。日本にとってもそっちのほうがいいと思います」

●MF中村俊輔(セルティック)
―トップ下での起用はある?
「やっていく場面はそれほどないだろうけど、時間帯によってはそうなるかもしれない」
―左サイドの松井が不在だが?
「(大久保)嘉人だったり、岡崎君だったり、香川君で交代で回している。みんな個性を出そうというのは出ている。松井と違って香川君とか3人は仕掛けるのか、SB使うのか分からないときがある。
　セルティックでは左サイドが仕掛けて、(右サイドの)オレが3ボランチのように入るときもある。(個人的な意見としては)左は(ドリブラーが)矢のように行ってしまったほうがいいと思う」

●MF遠藤保仁(G大阪)
―きょうの練習は?
「次の対戦相手のことを考えながらやっている。あとは練習でやったことをゲームに出せるようにしたい。フィニッシュのところもそうだし、動きの確認もやっている。形に見えるのはフィニッシュの部分。こないだ(UAE戦)は外し過ぎの感はある。次はビッグチャンスが多くなるとは思わない。最初のビッグチャンスを決められるようにやっていきたい」
―チャンスメイクの部分で意識していることは?
「シンプルにボールを動かして、2、3列目が飛び出すとか。変わったことはない。いつもどおりの動きでサッカーができれば」

●MF香川真司(C大阪)
―闘莉王からヘディングを教わっていたが?
「ボールに対して正面から入れと言われた。あとは首を振らないようにって。練習しているうちにうまくなれば。急にはうまくならない。あしたもやれと言われているし、毎日やっていくだけ。チームに帰っても、課題としてしっかりやっていきたい。サイドのポジションだから、クロスからヘディングの場面も多いし、そういう意味でもしっかり練習したい。いろんな人のを見ると感じはつかめるし、プラスになっていると思う。これだけやったんだからって自信を持ってやりたい。ポジティブに。やった分は絶対に返ってくるし、試合につながるように練習したい」

●MF中村憲剛(川崎F)
―コンディションは?
「この間(UAE戦)そんなに出ていないし、コンディションはいいと思う」
―出場した際の自分の役割については?
「ボランチで出るかもしれない。前で出るかもしれない。(どちらにしても)ボールタッチを少なくして、テンポ作りながら速い攻撃ができるように。守備では球際に厳しく行ったり、やるべきことを最大限に守ってチームのためにやりたい」
―ウズベキスタン戦でゆりかごダンスをする予定は?
「ぜんぜん考えていなかったです(苦笑)」
―ホームの初戦ということについては?
「ホームの初戦ということで大事な試合。日本の流れを作りたい。内容もそうだけど勝つことだけを意識してやりたい」
―UAE戦では攻撃を得点に結びつけることができなかったが?
「UAE戦は自分たちとしても歯がゆかった。言うだけじゃなくて結果を出すしかない」
―居残りでシュート練習に加わっていたが?
「練習やることに限界はない。(ウズベキスタン戦は)やるだけ。ホームで勝ち点つかむために頑張る」

●DF中澤佑二(横浜FM)
―今の心境は?
「W杯予選が近付いている実感はわいてきてるし、練習でも相手を意識しながらやっている。メンタル的にもいい盛り上がりを見せていると思う」
―チームの仕上がりは?
「試合をやってみないと分からない。ベストな状態で臨むことが大事。本番までにしっかり仕上げたい」
―UAE戦で出た守備の課題は?
「ビデオは見たし、DFラインのメンバーとも話をした。みんなの中で解決策は頭に入っている。大事なのは本番でやらないこと。次の試合は90分間ないように頭に入れてやりたい」
―ウズベキスタン戦で気を付けることは?
「油断、慢心、過度の緊張感。ホームだし、いろんな人の目があるけど、しっかりやっていれば結果はあとから付いてくるもの。持っている力を100%出したい」
―ジーコ氏が日本の選手の情報をウズベキスタンに与えているようだが?
「いいんじゃないですか。オフェンスの選手のことは言ってると思うけど、DFは言ったところで実際に対峙しないと分からない。試合を盛り上げてくれる分はいいですよ」
―バーレーン戦は終盤に失点し、UAE戦も先制直後に失点したが、課題は?
「意識の部分だと思う。みんなの頭の意識でオフェンスのスイッチが入っていた。それをディフェンスにしすぎてもラインが下がるし、バランスが大事」

(取材・文　矢内由美子、吉田太郎、西山紘平)