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後半ロスタイムに2発、0-3からの大逆転で甲府がクラブ史上初の5連勝

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[5.2 J2第10節 横浜FC3-4甲府 ニッパ球]

 ヴァンフォーレ甲府が0-3から4得点を奪う大逆転劇で横浜FCを下し、クラブ史上初の5連勝を飾った。

 前節の大分戦で連敗を5で止めた横浜FCは、勢いそのままに立て続けにゴールを奪った。前半11分、FW大黒将志の左クロスにFW寺田紳一が豪快なジャンピングボレーで先制点。同16分にMF高地系治の右CKに大黒がニアで合わせると、同21分にはMFシルビーニョの左CKからFW西田剛がヘディングで叩き込み、あっという間に3-0とリードを広げた。

 ところが、前半44分、ひとつのプレーが流れを変えた。甲府の左CKの場面。センタリングにゴール前で両チームの選手が競り合うと、日高晴樹主審の笛が鳴り、甲府にPKが与えられた。だれが何のファウルを犯したのか分からないほど微妙な判定だったが、FWパウリーニョがこのPKを落ち着いて決め、後半は流れが一変した。

 後半12分、FW金信泳がドリブルで仕掛け、後半から出場のFWハーフナー・マイクに横パス。ハーフナーは絶妙なトラップでゴール前に抜け出すと、左足でゴールネットに突き刺し、2-3と1点差に迫った。

 そして後半44分、甲府はFKからPA内でハーフナーが倒され、PKを獲得。これをDF山本英臣がゴール左に決め、ついに同点に追いつくと、ドラマはこれで終わらなかった。

 後半ロスタイム4分、FW片桐淳至の右CKにDF内山俊彦が頭で叩き込み、最後の最後で甲府が4-3と逆転に成功した。

 内山は試合後のインタビューで「最後のチャンスだと思って、そこだけに集中して、ボールに向かってヘディングした」と興奮冷めやらぬ様子だった。3点差をひっくり返す劇的勝利で怒涛の5連勝。次節5日には、無敗で首位の柏をホームに迎える。

(文 西山紘平)

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