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22年W杯招致、ハイテク技術駆使のコンセプトは「世界との"共催"」

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 「2022年W杯日本招致委員会」(犬飼基昭委員長)は17日、14日にFIFAに提出した「招致ブック」(開催提案書)に関し、都内のJFAハウスで記者説明会を行った。

 テーマは「208 Smiles」。最先端技術を駆使することで、FIFAに加盟する208の国・地域との“共催”を実現することがコンセプトとなっている。

 W杯期間中は世界中の400ヵ所でファンフェスト(パブリックビューイング)を開催。スタジアム内360度に設置した200個の高精細カメラが選手やボールの動きをあらゆる角度から撮影する「Freeviewpoint Vision」、裸眼でもピッチ全体を俯瞰した立体映像を観ることができる「Full Court 3D Vision」という世界最先端の「超臨場感技術」により、日本にいなくても世界中でW杯の興奮と感動を体験することができるという。

 また、「次世代教育」として世界中から6000人の子供たちを日本に招待し、W杯を体験しながらさまざまなツアーに参加することで平和や環境について学び、子供たちの夢を育もうというプログラムも計画している。

 14日の招致ブック提出セレモニーでFIFAのブラッター会長に直接招致ブックを手渡した犬飼委員長は「FIFAの事務局レベルでは、日本の提案が特筆していてユニークだとの評価をいただいた。ただ、実際の投票権を持っている24人の理事がどういう考えを持っているかは別問題。ここからがスタートで、ひとりずつ会って説明して、賛同を得たい」と話していた。

 招致活動は今後、6月10日のFIFA総会でプレゼンテーションを行い、7月19~22日にはFIFA視察団が来日する予定。11月30日~12月1日にFIFA理事会で最終プレゼンテーションを行い、12月2日に18年と22年のW杯開催国が同時に決定する。

 18年大会は欧州での開催が有力視されており、立候補しているのはイングランド、ロシア、スペインとポルトガル(共催)、ベルギーとオランダ(共催)。18年大会の欧州開催が決定した場合、22年大会は欧州以外で開催されるため、日本のライバルは韓国、オーストラリア、カタール、アメリカの4ヵ国となる。

<写真>FIFAに提出した招致ブック。開くと子供たちの笑顔が「飛び出す」仕組みになっており、左横のアクリルケースにはコンセプト映像入りのPSPが装填されている

(取材・文 西山紘平)

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