beacon

11年名古屋加入内定の田中輝希「養和に恩返しを」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[5.16 JFAプリンスリーグ関東1部第8節 三菱養和SCユース 3-3 東京Vユース 東京ガス武蔵野苑多目的G]

 7日に名古屋グランパス入り内定が発表された三菱養和SCユースFW田中輝希が16日、JFAプリンスリーグ(U-18)関東1部の東京ヴェルディユース戦に先発出場。後半43分まで出場したが、なかなかボールに絡むことが出来ず期待されたゴールもなかった。

 4-2-3-1システムの1トップを務めた田中。この日は本来であればマッチアップする予定だった東京VのDFキローラン木鈴がU-19日本代表のオランダ遠征のために不在でマークを担当していたのは1年生CBフェアー・モービーだった。ボールを持てば確実に主導権を握り、東京Vの楠瀬直木監督も「田中クンが1枚、2枚上手だった。やはりあそこで風穴を開けられると苦しい」と振り返っていたが、三菱養和の生方修司監督は物足りなかった様子。「彼にはもっと高いところでのサッカーを望んでいる。もっとチームに貢献して欲しい。彼が攻撃のスイッチを入れることでもっとアグレッシブなサッカーができる。きょうはもっと勝って行かないといけなかった」と厳しい評価を下していた。

 得意のセットプレーでキックミスをするなど本人もこの日のプレーについては納得しておらず。「身体が思ったように動かなくて、きょうは全然ダメでした。進路決まって引き締まったし、やらなきゃダメという気持ちがあったけどプレーで表現できなかった」と表情を曇らせていた。ただ、チームは現在リーグ6位と全国大会出場へ負けられない戦いが続く。それだけに次の試合へ向けて切り替えていた。

 7日に発表された名古屋入りについては「名古屋の練習・キャンプに参加して、あのサイド攻撃とかが自分のスタイルに合うと感じた。あと、(名古屋の強化担当者が)小まめに連絡をくれて。なんていうか熱い思いに心打たれたので、応えたいと思った」と進路決定までの経緯を説明。来シーズンから所属する名古屋のサポーターへ向けては「自分がボールを持ったときに仕掛ける動き、パワーで局面を打開する動きを見てもらえれば」と語り「入団してからは1年目だからといって周りに遠慮するのではなく、アピールして1年目からでも試合に出て活躍したい」と熱く誓った。

 それでも、まず今は自分を育ててくれた三菱養和での戦いに集中。「養和に恩返しのつもりでやらないといけない。養和でひとつでもタイトルを取りたい」。背番号10、そしてキャプテンマークもつけるエース兼主将は三菱養和にタイトル奪取の置き土産を、と意気込んでいる。

(取材・文 吉田太郎)

TOP