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イングランドとの審判交流プログラム、佐藤・東城両主審の会見要旨

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 日本サッカー協会は16日、審判交流プログラムの一環として佐藤隆治主審、東城穣主審を今月下旬から3週間、イングランドへ派遣することを発表した。イングランドからは15日から8月4日までの日程でスチュアート・アトウェル主審、アントニー・テイラー主審を招聘した。
以下、記者会見要旨

東城穣主審
「たくさんいるレフェリーの中で貴重な経験をさせていただけることに感謝しています。3週間という期間ですが、向こうでの経験、体験を生かして、少しでもレベルアップして、帰って来てからのJリーグで発揮したいと思っています」
―西村主審がW杯に参加したが、今後の目標は?
「できることならそういうピッチに立ちたいと思っていますが、まだまだ自分にそこまでの力があるとは思っていません。1試合1試合、まず明日のJリーグもあります。ひとつひとつ勉強して、そういうところに近づいていきたいと思っています」

佐藤隆治主審
「国際審判になって2年目でこうしたプログラムに参加させていただくことは大きな経験になると思っています。試合を吹くことはもちろんですが、プロフェッショナルレフェリーのセミナーに参加したり、プレミアリーグ観戦などもプログラムに入っているので、3週間の経験を生かして大きくなって帰ってきたいと思っています」
―西村主審がW杯に参加したが、今後の目標は?
「次のブラジルW杯は僕が行きますとはまだ胸を張って言えませんが、今回西村さんが決勝に行ったことが刺激になったのは事実です。自分の力は自分で分かっているので、(W杯が)身近になったわけではありませんが、Jリーグでレフェリーをやっている人が世界から認められたというのはすごい大きいことで、自分もひとまわりもふたまわりも大きくなって帰ってきたいと思っています」

●スチュアート・アトウェル主審
「今回のプログラムに参加させていただくことは素晴らしい名誉です。5月の日韓戦でレフェリーを務めたことも名誉な経験でした。同じ日に家本政明主審がウェンブリーでイングランド代表の試合を担当しましたが、日英の関係を強める意味でも次のステップに進めたと思います。交流プログラムは両国にとって素晴らしいプログラムで、お互いにこれまでになかった経験を積める意義のあるプログラムだと思います。非常に楽しみにしていますし、いい経験をして、日本のサッカー、友人を通じていろんなことを学びたいと思っています。W杯の決勝では両国のレフェリーが試合を運びました。かけがえのない経験でした。このプログラムを通してより強固な関係を築いていけることを楽しみにしています」
―日本対韓国戦で感じたイングランドとの違いは?
「イングランドのサポーターも熱狂的な応援をしますが、02年のW杯と同じように観客がエキサイトしながら互いのチーム、サポーターに対してリスペクトを持って応援しているのが印象的でした。またこうした機会を与えてもらって光栄に思っています」
―まだ27歳と若いが、いつからプレミアリーグを担当している?
「プレミアリーグの主審になって3シーズン目に入るところです」
―プロのレフェリーの大変さは?
「プロのレフェリーになるのはいいことの方が多いと思っています。時間を試合に合わせて使うことができます。選手は試合に合わせてトレーニングしたりクールダウンしたりしていますが、我々もプロになることによって試合に合わせたトレーニングに専念することができます」
―イングランドのレフェリーに定年はないのか?
「労働規約には“レフェリーはいくつであっても、健康で、仕事ができるのなら続けてもよい”となっています。しかし、自分で無理だと思ったときは、決断しないといけません。限界と思ったときに区切りを付けて後進に道を譲る必要があるのです」
―何歳までレフェリーをやりたいか?
「私だけでなく、アントニーも、フットボールをやっているということは胸を張って言えることで、いつまでもかかわっていたいと思っています。体が健康で、仕事をまっとうできる限りは続けたいですが、若いレフェリーにも譲らないといけません。そこのバランスは難しいですが、いくつになってもできることが審判の良さのひとつだと思っています」

●アントニー・テイラー主審
「このプログラムに参加させていただくことを楽しみにしています。イングランドでもJリーグを見ていますが、ここに入ってレフェリーを務められることを楽しみにしています。我々がレフェリーを務める試合は独特な雰囲気になるかもしれませんが、その中で日本の選手、審判団にとっても次のステップにつながっていくことを願っています。プレミアリーグのシーズン開幕に向けて、日本から2人のレフェリーをイングランドに迎え、プログラムが始まることも楽しみにしています」
―何歳から審判になったのか?
「イングランドには16歳ぐらいからレフェリーを始めるプログラムがあります。プレミアリーグのレベルは高いので、それに合わせていくには長い期間の訓練が必要になるのです。段階を踏んでいくと、レフェリーのコーチやメンタルスタッフも付いて、どうやったら改善できるのか、対処の方法など段階を踏んでいくプログラムが構築されています」
―他に仕事はしているのか?
「ちょうどフルタイムのレフェリーになって1シーズン目を迎えるところです。それ以前は刑務所で仕事をしていました」

(取材・文 西山紘平)

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