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[新潟国際ユース]高木三兄弟の末弟・大輔、2つの新しい挑戦

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[7.19 国際ユースサッカーin新潟最終日 U-17日本代表 0-2 U-17メキシコ代表 東北電ス]

 “高木三兄弟の末弟”高木大輔(東京ヴェルディジュニアユース)が、U-17日本代表で新たなポジションに挑戦している。所属クラブではFWだが、今年6月に初めて招集されたU-17日本代表で任されたのは、サイドバック。7月17日から3日間にわたって行われた「第14回国際ユース大会in新潟」では、同代表で初の公式戦に出場した。

 初戦のU-17スロバキア代表戦は、先発出場しながら前半43分で交代したが、第3戦のU-17メキシコ代表戦では右DFで先発フル出場。「キャンプでいきなり(DFを)やったときは、どうしていいか戸惑ったけど、迷うよりは思い切りやって失敗してその場で学べば吸収できると考えるようにした。今回(新潟国際ユース)はDF登録で呼んでもらって準備はできていたけど、初戦はこの代表に入って初めての公式戦だったので、気合いが入り過ぎて空回りした。前半から飛ばし過ぎて(体力が)もたなかった。メキシコ戦も負けていた前半の終わりにイライラしてファウルをしてしまったし、最後にバテてしまったのも反省点。ただ、DFは、チームとは真逆のポジションだけど、FWとしてもDFにとって嫌な動きも分かるので良い勉強になる。クラブではFWだけど、代表のことも考えて夏は体力をつけて頑張りたい」と新たなポジションの獲得に意欲を見せた。


 父は、大洋(現・横浜)などで活躍した元プロ野球選手・高木豊氏。長男の俊幸は今年、東京V所属のプロ選手となった。次男の善朗は東京Vユースに所属し、昨年のU-17ワールドカップに出場。現在は二種登録ながらトップチームに帯同することが多く、Jリーグの舞台で活躍している。三男の大輔も、小学生時にはチーム(東京V1969ジュニア)を全国大会優勝に導き、国際大会ダノンカップで7得点を挙げるなど2人の兄に劣らぬ才能を早くから開花させ、注目を集めている。今年2月には日本人の中学生としては初めて代理人とエージェント契約を締結。フランスの古豪パリ・サンジェルマンのユースチームに短期留学するなど貴重な経験を積み、高い期待を受けている。

 現在のU-17日本代表は、来年(2011年)のU-17ワールドカップを目指すU-16世代が中心だが、高木は15歳で1つ下の世代にあたる。それでも「最初はみんなより1つ下の学年ということもあって、チームに馴染めず遠慮がちなところもあったけど、そういう部分は変えていかないと代表に呼ばれなくなると思い、主力選手に話しかけて馴染んでいった。自分の長所は、コーチングなど声をかけることだと思うし、そういうのをやっていたらまた代表に呼んでもらえたので続けていきたい」と話し、不慣れなポジションでも堂々とコーチングをするなど持ち前の積極性を発揮しつつある。U-17日本代表への定着、サイドバックとしての成長――高木三兄弟最後の逸材は今夏、どん欲に二兎を追う。

(取材・文 平野貴也)

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