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大東(おおひがし)新チェアマン「最終目的は代表が強くなること。そのためにお手伝いしたい」

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Text alert@東京・文京区

 Jリーグ新チェアマンへの就任が決まった大東(おおひがし)和美氏は、元ラグビー日本代表。早大時代にはキャプテンとして日本選手権優勝を果たし、住友金属工業時代も同校ラグビー部監督を務めた、生粋のラガーマンだ。

 06年に鹿島アントラーズ社長に就任すると、07年から昨年までクラブは前人未到のリーグ3連覇を達成するなど、強運の持ち主でもある。

 93年の開幕以来、18年目を迎えているJリーグには、現在、経営問題に揺れる東京ヴェルディの扱いなど、さまざまな問題がある。

 「4代目のチェアマンとして任を受けることは身に余る光栄」と話す大東氏は、「リーグ経営、クラブ経営、ACL王座の奪回」と課題を挙げたうえで、クラブ数については、J2を現状の19クラブから22クラブまで増やし、J1と合わせて40クラブにする拡大路線を継続する意向を示した。

 また、日本サッカー協会の犬飼基昭会長が推進する『秋春制』に関しては、「すでに方向性は出ているという認識。冬の試合ができる環境が整えば議論するが、今のままでは東北地方や日本海側のクラブの了承を得られないのではないかと思う」と、制度を変える意思のないことを強調した。

 とは言え、一方で「Jリーグ、クラブの目的は、最終的には代表に行って代表が強くなること。そのために何とかお手伝いしたい」と、日本代表を支援する意向をはっきりと示してもいる。代表強化に関してここまで強い思いを示したのは、川淵初代チェアマン以来のことだ。

 今後は、Jリーグの試合日程などで五輪代表や日本代表の活動をさらに優先するなど、調整をしていくことも考えられそうだ。

(取材・文・矢内由美子)

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