欧州でも禁止へ-。アーセナルやリバプールなどプレミアリーグの7クラブが、南アフリカW杯で話題となった民族楽器ブブゼラの使用を禁止することになった。

　W杯では、ブブゼラはスタジアムに持ち込まれ、その大音量が問題となった。その“騒音”は試合中の指示や審判の笛はもちろん、隣人との会話もかき消すほどのものだった。持ち込み禁止も議論されたが、南アの文化を象徴するものとして禁止にはしなかった。

　しかしプレミアでは、観客が耳鳴りがしたり、試合の進行を妨げるなどの“騒音被害”を懸念。また、ブブゼラの音量で緊急避難放送が観客に聞こえなくなるなどの安全面を考え、禁止に決めた。

　19日に使用禁止を発表していたトットナムは「警察などと議論し、許可しないことにした。公共の安全に関し、不必要なリスクを生むことを心配している」と説明したという。日本でも、JリーグのC大阪や草津など、相次いで使用を禁止する通達をしている。

　禁止の通達はきちんとサポーターに浸透するのか、それとも、持ち込む人がいるのか・・・。Jリーグでは大きな問題はないが、欧州リーグはこれから開幕する。ブブゼラ問題の行方は、果たして-。

<写真>準決勝のドイツ-スペインで、ブブゼラを吹きながらピッチ内に侵入した男性

(文　近藤安弘)