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湘南の特別指定・永木が大学の活動に専念へ

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 湘南ベルマーレの特別指定選手で、今季すでに7試合に先発している中央大のMF永木亮太が今後は大学の活動に専念することになった。

 湘南が浦和に1-4で敗れた21日、永木は東京都の天皇杯予選に中央大のキャプテンとして先発。チームは延長戦の末、1-2で横河武蔵野FCに敗れ、天皇杯出場を逃したが、中央大の佐藤健監督が試合後「(湘南には)もう行かない。今のところはすべて中大」と明言。永木も「どうなるかは分からないんですが、とりあえず湘南は終わりで、リーグ優勝が懸かっているのでリーグに専念する形です」と認めた。

 中央大は現在、関東大学リーグ1部で首位の明治大と勝ち点7差の3位。9月開幕の後期リーグで逆転優勝を目指し、22日からは合宿もスタートする。佐藤監督としてはチームの要である永木を含めてチームづくりを進めたいのは当然で、今後は湘南の練習に帯同せず、大学に専念させる考えだ。

 とはいえ、最近7試合勝利がなく、降格圏の17位と苦しんでいる湘南にとっても、永木の不在は痛手だ。湘南入団が内定している永木とすれば、来季J1でプレーできるか、J2でプレーすることになるのかという正念場の時期でもある。

 この日の天皇杯予選後、湘南の結果を聞いた永木は「まじっすか。負けましたか……」と絶句。「この間もロスタイムで追いつかれて、すごい悔しかった。今日、ベルマーレも負けてしまって、中大も負けてしまって。すごい嫌で。切り替えるのが大変ですけど……」と複雑な表情を浮かべていた。

 「湘南でも勝ちたい」と話す永木にとっては難しい決断だった。それでも「リーグ戦の優勝が懸かっているので、絶対優勝したい」と必死に気持ちを整理していた。今はとにかく中央大の勝利のために全力でプレーし、湘南のチームメイトがJ1残留を成し遂げてくれることを祈るしかない。

(取材・文 片岡涼)

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