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世代交代が進んだGK陣。川島、西川、権田の平均年齢は24歳

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 会見の席でザッケローニ監督が断言した「ブラジル大会へ向け、世代交代は避けられない」という動き。全ポジションの中で劇的な若返りを見せたのはGK陣だった。

 27歳の川島永嗣(リールス)、24歳の西川周作(広島)、21歳の権田修一(F東京)の3人の平均年齢は24歳。南アフリカW杯代表の川口能活(磐田)、楢崎正剛(名古屋)、川島の平均年齢32歳と比べ、一気に8歳も若返ったことになる。

 西川は05年U-20W杯、08年北京五輪代表。安定した守備はもちろん、左足から繰り出されるキックの精度は国内随一で、11人目のフィールドプレーヤーとしても計算できる選手だ。 

 岡田ジャパン時代の昨年10月8日のアジア杯予選香港戦で代表デビューを果たしていたという背景もあり、W杯南アフリカ大会では第3GKとしてメンバー入りすることが有力視された。結局最後はベテランの川口にその座を奪われたものの、悔しさをバネに広島で安定したパフォーマンスを見せている。

 25日のJリーグ鹿島戦、29日のナビスコ杯清水戦で日本代表グイードGKコーチの視察を受けての新生ザックジャパン入り。「スタートラインは全員一緒」(西川)と意気込みは強い。

 一番若い権田は金崎夢生(名古屋)や香川真司(ドルトムント)と同い年のロンドン五輪世代だ。今年1月6日に若手メンバーで臨んだアジア杯予選イエメン戦で先発し、20歳の若さで代表デビューを果たしている。

 チームは現在J2降格圏であえいでいるが、「A代表はずっと目指してやってきたので、選んでいただき光栄。選ばれたからには、チームの力となれるように、精一杯頑張りたい」と意欲を示している。身長は3人の中で一番高い187cm。守備範囲の広さは国際基準に達している。

 9月のグアテマラ戦を最後に、楢崎が代表引退を表明した。川口も全盛期のパフォーマンスと比べると陰りが見える。4大会連続でW杯出場を果たした川口&楢崎時代は幕を閉じ、南アフリカで4試合を守り抜いた川島を軸に、新たな守護神争いが始まった。

(取材・文 矢内由美子)

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