[10.31 全国高校選手権鳥取県大会決勝 米子北 3-0 境 とりぎんバードスタジアム]

　第89回全国高校サッカー選手権鳥取県大会決勝が10月31日、とりぎんバードスタジアムで開催され、5連覇を狙う境と5年ぶりの優勝を目指す米子北が対戦。3-0で勝った米子北が6回目の全国大会出場を決めた。

　鳥取県予選決勝はおなじみのカードとなった。米子北と境。いまや鳥取県をリードする2強は、今回も当たり前のように決勝で激突した。試合は境の積極的な仕掛けから始まった。昨年の全国大会でも活躍した2年生エースFW松川智哉が、自慢のドリブルで果敢に仕掛け、米子北守備陣を苦しめる。8分には左から見事なドリブルシュートを放つが、これは米子北の2年生GK助田龍太郎のファインセーブに阻まれた。

　だが、これで目が覚めたのか、全国高校総体ベスト8の米子北がここから猛攻を見せる。4バックの後ろにスイーパーを置く守備的な境に対し、「2トップでスペースに入って、サイドが空いたらサイドを使う」と城市徳之監督が語ったように、前線のエースFW谷尾昂也(3年、川崎F加入内定)をターゲットにしたロングボールで、境の守備を中央に集めると、そこからすぐにサイドに展開し、昨年決勝で最後まで崩せなかった硬いブロックディフェンスを切り崩しにかかった。

　すると14分、MF川元徳馬の左CKを二アサイドで谷尾がヘッドであわせ、先制に成功する。さらに20分には左サイドでFKを得ると、鹿島入団内定のU-19日本代表候補DF昌子源(3年)のキックを、再び谷尾がバックヘッドで押し込んで、すかさず追加点を挙げた。

　後半、境も松川とFW原拓也(3年)、MF藤田勇気(2年)の3人のアタッカーを軸に、ショートパスを交えながら反撃に転じるが、昌子を中心に最後まで体を張り、ゴールを許さない。反対に25分、カウンターからMF藪田貴大(3年)が豪快なミドルシュートを突き刺して、勝負あり。3-0で米子北が境にリベンジを果たした。

(取材・文　安藤隆人)

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【特設】高校選手権2010