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浦和、新加入選手会見。マルシオ「自分のすべてを尽くす」

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 浦和レッズは19日、埼玉スタジアムで新加入選手の入団会見を行った。日本代表のアジア杯に参加中のDF永田充(新潟)やレンタル移籍からの復帰組を除き、MFマルシオ・リシャルデス(新潟)、FW原一樹(清水)、MF青山隼(徳島)、MF小島秀仁(前橋育英)の4選手が登壇して意気込みを語った。

 同席した柱谷幸一GMは「昨年のゲームを分析した中で、足りないところをしっかりと補強できたのではないかと思っている」と満足そうな表情で話したが、その通りといえる人材がそろった。浦和は今季、2006年以来となるリーグ優勝を目標に掲げ、覇権奪回に向けて柱谷GMは『セットプレーでの得点力アップ』『阿部勇樹&細貝萌の移籍による守備的MFの層アップ』『エジミウソン以外のFWの得点力アップ』『本格派CBの層アップ』などが必要と判断したが、ピッタリと一致している。

 浦和は2010年、FK&CKからの直接ゴールは1だったが、M・リシャルデスは昨季リーグ戦で記録した16得点の内、直接FK&CKで7得点(PKを除く)を決めている。柱谷GMも「セットプレーキッカーとして素晴らしいボールをける選手。当然、流れの中でスルーパスも出せるし個人で突破することもできる」と退団したMFポンテの後釜として期待した。

 青山と小島は阿部や細貝が抜けたボランチとして期待できるし、原は昨季、清水では出場時間こそ短かったが、天皇杯、ナビスコ杯を含む公式戦22試合出場5得点とまずまずの決定力を備える。永田は言うまでもなく、闘莉王が名古屋移籍後に懸案となっていた本格派のCBとして期待できる。

 本人たちも自覚が十分だった。この日の会見では『個人の目標』についても質問されたが、誰一人、得点王やアシスト王、フル出場などの数値的な目標は口にしなかった。みんながチームの一員として『優勝』に貢献することだけを宣言。特に即戦力の3選手は、その想いを強くしていた。

 M・リシャルデスは「自分の持っているすべての可能性を生かしてチームのために活躍できるような選手になりたい。自分のすべてを尽くす。できるだけミスをしないように気を付けていくことと、仲間同士でしっかりコンビネーションを取ることが大事。それが自分の目標」といい、原は「勝利につながるゴールを1つでも多く取って、優勝に貢献ができるよう頑張りたい」。青山も「僕自身も優勝するために、しっかり貢献できるようにチームのためにやる」とフォア・ザ・チームを強調した。

 4選手は会見後、さっそく2011シーズンの新ユニホームに袖を通して本拠地・埼玉スタジアムのピッチで記念撮影を行った。M・リシャルデスは背番号「10」、原は「21」、青山は「23」、小島は「27」を背負うことになったが、少しでも早く熱狂的な浦和サポーターの前で、このユニホームをまとって試合がしたくてウズウズした様子。M・リシャルデスは「(新潟時代は)浦和サポーターの持っている力には常に脅かされた。最初から最後まで力をくれるサポーターだと思う」と“強力な援軍”を得てさらなる活躍ができることに期待した。

 原は「今までは敵としてやっていてビビってしまう部分はあった。このチームに加入したことでサポーター、応援してくれる方みんなが仲間になる。認めてもらって僕がゴールを取って、サポーターの方が喜んでくれるのが一番」といい、小島は「テレビの前で見ていて、最初から最後まで真剣に応援してくれるサポーターがいる中で、自分ができるのは本当に幸せだと思うし、そういう自覚を持ったプレーをしなければいけない」と気を引き締めた。

 2006年のリーグ制覇のあと、2007年はACL制覇、クラブW杯3位という輝かしい実績を残したが、最近3年間は7位、6位、10位と不本意な成績となっている。新監督にかつて浦和でプレーしたゼリコ・ペトロヴィッチ氏、そして素晴らしい才能を持つ新戦力を迎えて新たなスタートを切る浦和レッズ。2011年シーズンは優勝が十分に期待できそうだ。

[写真]新ユニホームで記念撮影する左から青山、M・リシャルデス、原、小島

(取材・文 近藤安弘)


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