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5年半ぶりの日韓戦勝利へ、長谷部「日本人としての誇りを持って戦う」

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 言葉ではなく、プレーで見せる。25日のアジア杯準決勝・韓国戦を翌日に控えた24日、日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督とキャプテンのMF長谷部誠(ボルフスブルク)が公式記者会見を行った。長谷部は「韓国との対戦ということで、あまり多くのことを語らなくても皆さん分かっていると思う。明日は日本人としての誇りを持って戦いたい」と闘志をみなぎらせた。

 永遠のライバルとの大一番。勝った方が決勝に駒を進め、次回大会の予選免除となるシード権も獲得する。過去の対戦成績は日本の11勝21分38敗(PKは引き分け扱い)。最近5試合は一度も勝利がなく(2分2敗1PK負け)、最後に勝ったのは05年8月7日の東アジア選手権(1-0)までさかのぼる。

 直近の昨年10月12日、ザッケローニ監督の就任2戦目となったソウルでの対戦は0-0で引き分けた。「ソウルでの試合のことはよく覚えている」と話した指揮官は「今大会も(韓国の)選手はあまり変わっていないが、システムはうちと同じようにしている。拮抗した展開では細かいところをケアした方が勝利に近づく。90分間休みなく、自分たちのサッカーをすることが大切」と力説した。

 21日の準々決勝・カタール戦で退場処分を受けたDF吉田麻也を出場停止で欠くことになるが、「カタール戦では代わりに岩政を入れて、バランスと経験をチームにもたらしてくれた。岩政は安定感、経験のある選手。吉田の穴は彼が埋めてくれる」と、DF岩政大樹の先発起用を明言し、信頼を寄せた。

 前日23日にはミーティングも行い、韓国を分析。長谷部は「『今までの相手とはちょっと違うよ』という話だった。ヘディングの強い選手がたくさんいるし、フィジカルも強い。しっかり体を寄せて、セットプレーを与えないようにしたい」と警戒した。

 「韓国に勝つことは、この大会を優勝する以上の意味があるか?」。報道陣からの質問に長谷部は「実際、僕たちが一番欲しいのは優勝。明日はそれを取るための1試合に過ぎない。明日勝たなければ優勝はできないし、そういう意味で明日は重要な試合」と冷静に応じた。伝統の日韓戦。激しくも冷静に約5年半ぶりとなる白星を飾り、2大会ぶりのアジア王者へ王手をかける。

[写真]会見後、すれ違った韓国のチョ・グァンレ監督(右)と握手するザッケローニ監督

(取材・文 西山紘平)

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