現在、U-18日本代表候補で最も「目立つ」選手だ。京都サンガF.C.U-18のFW三根和起は190cmの超大型ストライカー。メンバーの中で頭ひとつ抜けた長身だが、目立つのはその身長だけではない。

　13日に行われたU-18日本代表候補御殿場合宿でのフィジカルテストでは、度々雄たけびを上げて一際存在感を放った。そして「オレが一番上手いと思った」というプレー面でも印象的なプレーを見せる。午後の紅白戦で、体の強さを生かしたキープと思いきったシュートも連発。シュートは精度を欠き、得点することはできなかったが、何よりボールを奪う、守るという執着心が飛びぬけていた。チーム全体的にやや甘さのあった序盤からひとり気を吐き続け、ファウルになっても体を張ってボールを追い続けていた。

　京都U-18では昨年から10番を背負う。今年はチームでも、代表でも結果を残すこと。「ドリブル、シュートでアピールしたい。頑張ります」と誓った。合宿初日の自己紹介で「ザックジャパンに入ります!」と宣言し、周囲から「まず(U-)18に入れよ」と突っ込まれたという三根。「まずU-18に入ります。そしてザックジャパンに……」。まだまだ粗さを感じさせるが、その闘争心、身体能力など期待値は十分。特に個性の強さは関係者も認める注目株だ。

(取材・文　吉田太郎)