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ファン一人ひとりと握手、本田圭「力になれればと信じて前に進むだけ」

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 日本代表FW本田圭佑(CSKAモスクワ)が26日午前に帰国し、さっそくチームに合流した。同日午後に行われた練習前には選手が入場ゲートでサポーターを出迎え、東北地方太平洋沖地震の被災地支援のための募金を呼びかけた。

 ファン1人1人と両手で握手をかわし、声をかけた本田圭は「みんなでこうやって力を合わせることは大事というよりも最低条件」と力説する。

「1人ではどうにもできないということはだれでも経験があると思うし、そういう支えられた経験があるから俺はしますし、みんなそういう思いがあったと思う」

 これまで自分を支え、応援してくれた人たちへの恩返し。今度は自分が被災者の人たちの力になりたいとの思いをにじませた。

「(被災地の状況について)実感なんてできない。どうなっているのかなんていまだに想像できないし、『分かる』なんていう言葉が出てくる方がおかしい」

 軽々しく「被災者のために」などという言葉は口にできない。「正直、サッカーをやっていいのか悪いのか分からない」と苦しい胸の内も明かした。

「ただ、大事なのは動くことだと思う。ここにいる選手、スタッフの思いは一緒。何か力になれればと信じて前に進むだけ」

 29日にはJリーグ選抜とのチャリティーマッチが控える。「最高のプレーをするだけ。最高の準備をしたいなと思います」。日本人として、サッカー選手として、今自分にできることを全力でやるだけだ。

[写真]練習前にサポーター1人1人と握手し、募金を呼びかけた本田圭佑。左は松井大輔

(取材・文 西山紘平)

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