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岡崎の初ゴールが残留決定弾!!加入時17位からの快進撃で残留の救世主に

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 日本代表FW岡崎慎司の欧州初ゴールでシュツットガルトが1部残留を決めた。ブンデスリーガ第33節が7日、行われ、シュツットガルトはホームでハノーファーと対戦。1-0の後半16分、岡崎の移籍後初ゴールが決勝点となり、ハノーファーの反撃を1点に抑え、2-1で逃げ切った。

 待ちに待った瞬間だ。後半13分にFWハイナルのゴールで先制すると、その3分後だった。縦パスから右サイドを駆け上がったFWカカウがDFを一人かわして横に流す。後方から走り込んだ岡崎はPA外から右足ダイレクトで狙い澄ましたシュートをゴール右隅に流し込んだ。

 一目散にゴール裏のサポーターのもとへダッシュした岡崎はカカウに飛び付いて抱き合う。次々と駆け寄るチームメイトに祝福される表情に満面の笑みが広がった。サポーターの声援に何度も手を上げて応える。待望の移籍後初ゴール。勝てば自力での残留決定となるチームにとっても大きな大きな一発だった。

 今年1月の移籍後、この日で11試合連続の先発となった。左MFとして確固たる地位を築き、積極果敢なプレーと献身的な守備でチームに貢献。岡崎の加入前まで5勝4分13敗の17位と自動降格圏に沈んでいたチームはこの日の勝利を含め、7勝2分2敗とハイペースで勝ち点を量産した。怒涛の追い上げからの逆転残留。快進撃の陰に岡崎の存在があったのは間違いなかった。

 降格危機に直面しているチームへの移籍。「ある意味、救世主みたいな感じで受け入れてもらっている。初めてのブンデスリーガなのに本当の助っ人というか。そういう意味でプレッシャーもあるし、勝てなかったら批判も受けると思うけど、こういう高いレベルのリーグで、必要とされながらプレーできていることが楽しい」。移籍当初、そう話していた。

 その後も周囲の期待に十分応えるパフォーマンスを見せ、監督やチームメイト、サポーターからも高い支持を得ていた。しかし、ゴールだけが足りなかった。「あとは決めるだけ。結果が出れば、さらにインパクトも残せると思う」。ゴールへの予感を感じながら、あと一歩のところで決め切れられない日々。それでもチームの勝利のために走り続け、チャンスを待ち続けた。そして、シーズン終盤に飛び出した価値ある残留決定弾。まさに「救世主」としての活躍で、「オカザキ」の名前をあらためてドイツ中に知らしめた。

 最終戦を残して残留を決めたシュツットガルトは14日、敵地でバイエルンと対戦する。狙うはもちろん2戦連発弾。ドイツの名門相手に有終の美を飾るつもりだ。

[写真]ドイツ移籍後初ゴールを決めたFW岡崎慎司

(文 西山紘平)

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