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大迫ボレー、野沢FKで逆転の鹿島、水原が引き分け以下で首位通過へ

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[5.10 ACL第2節 鹿島2-1シドニーFC 国立]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は10日、グループリーグ最終戦を行い、H組の鹿島アントラーズは東日本大震災の影響で延期となっていた第2節でシドニーFC(豪州)と対戦し、2-1の逆転勝利を飾った。前半26分にCKから先制を許したが、後半19分にFW大迫勇也が同点ゴール。後半39分にはMF野沢拓也の直接FKで2-1と勝ち越した。
 すでに2位以内を確定させている鹿島は勝ち点を12に伸ばした。今夜行われる上海申花(中国)対水原三星(韓国)の試合で水原が引き分け以下に終われば、鹿島の首位通過が決定。水原が勝った場合は2位通過となる。

 FW興梠慎三が累積警告で出場停止の鹿島はFW大迫勇也を1トップに置いた4-2-3-1を採用。トップ下ではMF小谷野顕治がプロ公式戦初先発を飾った。
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 大勝して、このあとに試合を行う水原三星にプレッシャーをかけたい鹿島だったが、立ち上がりからすでにグループリーグ敗退の決まっているシドニーにチャンスをつくられた。

 前半2分、FWカザリンのシュートはGK曽ヶ端準が足でセーブ。同11分にもMFカールにPA内へ進入を許し、フィニッシュまで持ち込まれた。

 出足の遅い鹿島は何とかセットプレーからチャンスをうかがうが、前半15分、MF小笠原満男の右CKからニアで合わせたDF西大伍のヘディングシュートはGKがキャッチ。同17分、MF野沢拓也が狙った直接FKも力なくGKが抑えた。

 すると前半26分、シドニーはDFジャミーソンの左CKにDFジャーマンが頭で合わせ、先制点。1点ビハインドとなった鹿島はこのプレーでDF中田浩二が左肩を負傷し、DF伊野波雅彦と交代するアクシデントにも見舞われた。

 早めに同点に追い付きたい鹿島は前半31分、小笠原からパスを受けた小谷野が右足ミドルを放つもGKの正面。同37分、MF遠藤康のパスから大迫が反転しながらシュートを狙ったが、DFのブロックに阻まれ、前半を0-1で折り返した。

 流れを変えたい鹿島は後半開始から野沢がトップ下にポジションを移すが、単純なパスミスを連発し、リズムに乗れない。後半15分、小谷野に代えてMFフェリペ・ガブリエルを投入。この交代策が的中した。

 後半19分、左サイドをCBの伊野波がオーバーラップ。DF新井場徹からパスを受け、クロスを上げると、ファーサイドのフェリペが頭で折り返し、大迫が豪快な右足ダイレクトボレーをゴールネットに突き刺した。

 1-1に追い付き、一気に逆転を狙う鹿島は後半28分、新井場の左クロスに大迫がヘディングで合わせるも枠を捉え切れない。同32分には大迫に代わってFWカルロンがピッチに入り、最後のカードを切った。

 決勝点が生まれたのは後半39分。遠藤が獲得したFKのチャンスに野沢が壁の下を通すグラウンダーのシュートをゴール右隅にねじ込んだ。雨で濡れたピッチを利用する野沢の頭脳プレーと正確なキックで、ついに鹿島が逆転した。試合はそのまま2-1で終了。土壇場で勝ち点3を手にした鹿島は、今夜行われる水原の結果を待つことになる。

(取材・文 西山紘平)

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