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凱旋帰国の長友、“中1日半”のペルー戦へ強行出場直訴

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 日本代表は31日、6月1日のキリン杯・ペルー戦に向け、試合会場の東北電力ビッグスワンスタジアムで公式練習を行った。欧州組のDF長友佑都(インテル)、MF本田圭佑(CSKAモスクワ)、DF吉田麻也(VVV)も同日帰国し、チームに合流。さっそく練習にも参加し、25人全員がそろった。

 29日のコッパ・イタリアで欧州初タイトルを獲得し、凱旋帰国した長友が“中1日半”の強行出場に意欲を見せた。「もちろん準備はしています。出られるなら出たい。いい準備をするだけ」。コッパ・イタリア決勝は日本時間30日午前4時(現地時間29日午後9時)キックオフ。1日午後7時20分開始のペルー戦まで実質、中2日もない。

 ローマで行われた試合後、深夜にもかかわらず、いったんミラノへ戻り、すぐにローマへとんぼ返り。現地時間30日午前の飛行機に乗り、帰国の途に就いた。約12時間のフライトで、31日早朝に成田空港に到着。そのまま新潟で合宿中の日本代表に合流した。同日夕の練習ではボール回しと戦術確認にだけ参加。その後はランニングなど別メニューで調整した。

「しっかり休んで、睡眠を取らないと。試合のあと、すぐに飛んだから、ほとんど寝てない。今日はゆっくり寝ます。中2日もないし、移動もあった。かなりのハードスケジュール。こういう経験はない」

 本人もコンディションに不安がないわけではない。とはいえ、W杯アジア3次予選まで、強化試合はペルー戦を含めて3試合しかない。W杯予選本番でも、帰国直後に試合をこなす必要が出てくる可能性もある。

 ザッケローニ監督は「今朝到着した3人の起用については、自分の中でまだ決断を下していない。通常で考えれば、少なくとも90分間使い続けるのは難しい状況だと思う」と起用に慎重な姿勢も見せたが、限られた時間でも出番が来れば、自分のプレーをするだけだ。欧州CLでの激闘、セリエA優勝争い、コッパ・イタリア制覇。インテルでの経験を代表に還元し、世界を代表するSBになったことを日本のサポーターの前で証明する。

[写真]日本代表に合流し、笑顔で練習に参加したDF長友佑都

(取材・文 西山紘平)

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