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U-22代表、ちびっ子サポからの一番人気はGK安藤?!

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 この日行われたU-22日本代表の練習で、誰よりもちびっ子ファンから人気を集めたのは、GK安藤駿介(川崎F)だった。練習開始前から「安藤選手~!手を振ってくださ~い!安藤選手~!」とスタンドの小学生たちが大合唱。別の場所からU-22代表のエースFW永井謙佑(名古屋)やFW原口元気(浦和)へ声援が飛ぶと、それに対抗するかのように、小学生たちは安藤の名前を叫び続けた。

 それもそのはず、安藤が小学校の6年間所属していたヴァロールSCの後輩たちが練習を見に来ていたのだ。安藤は世田谷区で活動するヴァロールSCウエストの出身だが、この日来ていたのは、江戸川区を中心に活動するヴァロールSCイーストの子どもたち。直接的な関わりは薄いものの、日の丸を背負う先輩の勇姿を前に小学生は大興奮。安藤がおもむろに手を振り、声援に応えると一際大きな歓声が上がった。

 かつて指導を受けたコーチから電話が来たため、見に来ることは聞かされていたものの「こんなにたくさん来てくれるとは思わなかった」と笑顔。「手を振るタイミングが分からなかった」とハニかんだ。

 この状況にチームメイトのGK権田修一(F東京)も「すごいですね」と感嘆の声。都内での練習にも関わらず、川崎市をホームタウンとする川崎F所属の安藤に声援が集中したことについて「ここは東京なので東京の選手に声をかけてほしい。ああいうのは川崎でやってほしいですね」と冗談めかして笑った。

 子どもたちがこれだけ尊敬のまなざしを送るのも、安藤がヴァロールSC出身の唯一のJリーガーというところにある。プロ選手を目指してひたむきに練習に励む小学生たちにとっては、まさに憧れの的。だからこそ安藤も「やっぱりプロをめざしてほしい。プロは僕一人しか出ていないので。かなり年の差は開いてしまったが、あとに続いてくれればと思う」とかわいい後輩たちへ向けてエールを送った。

(取材・文 片岡涼)

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