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ユトレヒト移籍の高木善、一問一答「東京Vで学んだのはサッカーを楽しむこと」

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 エールディビジ(オランダ)のユトレヒトへ移籍することが決まった東京ヴェルディのMF高木善朗が21日、稲城市のクラブハウスで移籍記者会見を行った。19日の富山戦(5-1)で右足の内転筋を痛めたため、この日の練習には参加せず、ウォーキングだけのメニューとなったが練習後には笑顔で報道陣の前へ姿をみせた。今後はラストマッチとなる25日の岡山戦をホーム・味の素スタジアムで戦った後、その足で羽田空港へ向かい、オランダへ出発。26日の新体制発表に出席し、来月4日の始動日へ向けて現地で調整を行う。

―1月には練習参加をしたがユトレヒトのイメージは?
「いい人が多かった。練習前に練習メニューを説明してくれたり、すごくいい人たちでした。トップ下をやらせてもらったので自分の特長をどんどん出せるなと思った」

―チームから評価されたところは?
「練習参加したときのPSVとの練習試合で、自分のいいプレーというか、ボールを受けてターンしてシュートまで持っていったり、サイドにパスを出したりとかをいいリズムでできたので。そこを見てくれたのかなと思う」

―移籍を決めた一番の理由は?
「ヴェルディには迷惑がかかってしまうとは思うんですけど、チャンスはいつ来るかわからないし、これは自分にとってのすごいチャンス。だからここで行こうと思った」

―オランダを足がかりにビッククラブへ?
「オランダで行って、何もできなかったら、そこから先はない。まずはオランダで活躍したい」

―この年齢で海外挑戦できたことはイメージ通り?
「できるだけ早く行った方がいいとは周りから言われていたし、僕も行きたいとはずっと思っていた。でもやっぱり(移籍の話があったときは)ビックリというか驚きはあった。だが代表でいろいろな国に行っていたし、1月の練習参加もしていたので不安はない」

―行くにあたって語学は?
「今は頑張ってオランダ語と英語を少しずつやっています。発音が難しくて、多分日本語が下手な外国人みたいな感じになってると思う」

―現地ではひとり暮らし?
「最初はチームが用意してくれたところで、ホームステイみたいな形。そこで(言葉も)自然に話せるようになりたい。ただ、その家族がサマーバケーションに行っているので、7月の頭くらいまではホテル住まいになると思う」

―向こうの生活に慣れるために何か考えてる?
「みんなから言われるのは下ネタから入れとは言われます(笑)自分は結構しゃべるのが好きなので、『これは何ていうの?』とかどんどん聞いて言葉を覚えていきたい」

―オランダではどう戦う?
「(練習参加で)ステップワークの練習があったときに、足は相手の方が速かったりするが、ステップは僕らのほうが全然速かったりした。そこは自分の武器にして、そういうプレーで勝負していかないと勝てないと思う。あとは当たられたときに強くなりたい」

―希望するポジションは?
「基本的にはトップ下でやりたい」

―向こうでの背番号は?
「まだ決まってない。要求? しないですね(笑)愛着がある番号になれれば」

―得点は去年の宮市くんを上回る?
「去年の宮市くんよりは多く取りたい(笑)向こうでは得点とかアシストとか数字にこだわってやっていかないといけないなと思ってる。点にはこだわっていきたい」

―ずっと追ってきた兄・俊幸(清水)を飛び越えて、海外に行くことになるが?
「まだ飛び越えたとは思ってない。向こうで試合に出て活躍してから。飛び越えるというよりも、まずは追いつきたい。俊幸はJ1に行って、この前も試合を見に行って刺激になった。お互いに刺激になればと思う」

―ずっと兄弟でやってきてバラバラになるが?
「ずっと同じチームにいて、チーム内にいたら俊幸とポジション争いの競争がいい刺激になって、去年とかは自分もいいプレーができたと思う。自分のなかではいつか俊幸のいるチームと試合がしたいというのは、ずっとどこかにある」

―今後は?
「W杯に出るというのが最大の目標。でもまずはチームで試合に出てから。世界から注目されるようなプレイヤーになって、日本代表に呼ばれて戻ってきたい。あとはチャンピオンズリーグに出るのが一番の目標」

―東京Vの川勝良一監督から移籍が決定したあと何と言われた?
「頑張ってこいと言われた。『移籍までの残りの間で少しでもステップアップ、レベルアップしていかないとダメだと思うし、行くからには本物の選手にならないとダメだぞ』とは言われた」

―6年間東京Vで学んだ一番のことは?
「一番はサッカーを楽しむこと。勝つことも楽しさだったし、本当に真剣にサッカーを楽しむということをこのクラブからは、とても学びました。だから練習中でも笑顔でプレーすることが多かったので。このクラブからはサッカーの楽しさを教えてもらいました」

―同輩、下部組織の選手にプレーで伝えたいメッセージは?
「ここのクラブの若い選手や育成の子達というのはすごく上手い選手がたくさんいると思うので、自分が活躍することによって『俺もいけるんじゃないかな?』と思って欲しい」

(取材・文 片岡涼)

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