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[総理大臣杯]08年王者・大阪体育大は「守備で攻める」をキーワードに頂点目指す

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 第35回総理大臣杯全日本大学トーナメントの決勝が9日にキンチョウスタジアムで行われ、08年夏の王者・大阪体育大(関西2)と08年冬の王者・中央大(関東4)が激突する。大阪体育大は優勝を果たした08年以来、日本一のタイトルから遠ざかっており、なんとしてでも地元開催の今大会で優勝を果たしたいところだ。

 昨季は関西2部リーグ所属ながら、FW川西翔太(G大阪)、MF村田和哉(C大阪)、DF藤春廣輝(G大阪)と3人のJリーガーを輩出。豊富な運動量を武器に、縦に速い攻撃的なサッカーで相手を圧倒。関西1部昇格を果たした。強烈な個を持った主力の3人が抜け、MF松澤憲伸(4年=東海大五高)は「3人に頼りすぎていたと感じました」と改めて昨シーズンを振り返る。しかし「今年は守備でその穴を埋めようと、全員が一丸となっている。いい守備から全員でやろうとまとまっている」と今季のチームに胸を張る。大阪体育大は攻撃ベースから一転、守備から入るチームになった。

 坂本康博監督は「今年は若いチーム。1年生が育ってくるのを待ちながらという状況。それでも、これまでディフェンス、ディフェンスと言いつづけて守備の練習ばかりしてきたのが、ここにきて粘り強くできている」と選手たちの成長に目を細めた。「うちは攻撃的なディフェンスのチーム。守備で攻める」と指揮官はキッパリ。決勝では中央大の攻撃をしのいで、ワンチャンスをものにする。

 しかし、大一番の決勝ではDF濱上孝次(3年=清明学院高)とDF松竹貴大(4年=長崎日大高)が累積警告により出場停止。とくに濱上はDF菅原渉(3年=青森山田高)とCBを組み、今季の全試合に出場してきているため、「大事なWストッパーが決勝にいないのは残念」と坂本監督は話す。最終ラインで2人のメンバー変更を強いられる状況は、あまりにも厳しい。それでもGK姫野昂志(3年=大分南高)は「DF2人がいないというのは今までないのでキツいと思う。でも2回戦でも控え組主体で勝ったし、誰が出ても大丈夫」と総力戦に自信をみせた。3年ぶり3回目の優勝を目指す大阪体育大が攻撃的な守備を武器に、中央大を撃破する。

(取材・文 片岡涼)
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