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大迫の1G1Aで10人のC大阪を逆転!!鹿島が4連勝で6位に急浮上

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[8.17 J1第9節 鹿島2-1C大阪 カシマ]

 J1第9節は17日、ACLによる未消化分の2試合を行い、カシマスタジアムでは鹿島アントラーズセレッソ大阪が対戦した。C大阪は前半38分にDF茂庭照幸が一発退場。数的不利に立たされながら後半7分にMFキム・ボギョンの2戦連発となるゴールで先制したが、鹿島は同10分にFW大迫勇也、同29分にはMF増田誓志がゴールを決め、2-1で逆転勝ちした。4連勝を飾った鹿島は消化試合数で他チームと並び、順位も6位にまで上げた。

 3連勝中の鹿島は前節・仙台戦(1-0)から先発1人を変更し、DF新井場徹に代わってDFアレックスが左SBで先発した。前線はFW大迫勇也とMFフェリペ・ガブリエルの2トップで、ベンチにはFW興梠慎三、新外国人のFWタルタ、負傷明けのFW田代有三が入った。
 C大阪も前節・G大阪戦(1-1)から先発1人を変更。MFマルチネスが右膝痛のため負傷欠場し、U-22日本代表MF扇原貴宏がプロ初出場初先発を果たした。
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 立ち上がりは連勝中の鹿島が勢いに乗って攻め込んだ。前半2分、DFアレックスのくさびのパスをフェリペが落とし、MF野沢拓也がミドルシュート。同3分には野沢の右CKをDF中田浩二が頭でつなぎ、ゴール前の大迫がオーバーヘッドで狙ったが、シュートは至近距離でGKがセーブ。同7分、右サイドから中に切れ込んだMF遠藤康の左足ミドルはゴール左に外れた。

 立て続けにチャンスをつくる鹿島だが、ゴールは奪えない。前半15分、左サイドからのアーリークロスに飛び込んだMF増田誓志のヘディングシュートもわずかにゴール左に外れた。鹿島に押し込まれながらも最後のところで踏ん張るC大阪。日本代表にも選出されたMF清武弘嗣が流動的に動いてパスを呼び込み、攻撃の起点になろうとするが、いい形でフィニッシュまで持ち込めない時間が続いた。

 試合は徐々にこう着状態に入り、鹿島が圧倒的にボールポゼッションを高めて相手陣内に押し込むが、攻めあぐねる展開に。C大阪は前半34分、カウンターから右サイドを抜け出したDF酒本憲幸がゴール前に折り返し、FW小松塁が飛び込んだが、GKが体を張って防いだ。

 試合の流れを決定付けることになるのが前半38分のプレーだった。鹿島は自陣からロングフィードに大迫が反応。最終ラインの背後に飛び出すと、PAのわずか手前でDF茂庭照幸が後方から倒してしまう。廣瀬格主審は茂庭にレッドカードを提示。10人になったC大阪は扇原がCB、MFキム・ボギョンがボランチにポジションを下がって対応し、何とか前半を0-0で折り返した。

 後半立ち上がりも鹿島が攻めてC大阪が守る展開となったが、後半7分、数的不利のC大阪が一瞬の隙を突いて先制に成功する。カウンターから相手守備陣の乱れを逃さず、小松の粘りからこぼれ球に抜け出したキム・ボギョンがGKの頭上を越すループシュート。ワンチャンスを生かしたC大阪がリードを奪った。

 しかし、鹿島も後半10分、中央でパスを受けた大迫がドリブルで前に運び、鋭い切り返しでMF中後雅喜をかわすと、PA外から右足を一閃。GKも一歩も動けない弾丸ミドルがゴール左上に突き刺さり、失点からわずか3分で試合を振り出しに戻した。

 鹿島は後半16分、アレックスに代えてFW興梠慎三を投入。フェリペを左SBに下げる攻撃的布陣で勝ち越しゴールを目指した。同22分には右サイドを抜け出した興梠の折り返しに大迫が合わせるが、シュートは枠外。同26分、遠藤に代わって3試合ぶり復帰となるFW田代有三がピッチに入り、さらに攻勢を強めた。

 すると後半29分、敵陣内で増田が相手のパスミスをカットし、大迫に預ける。中央から切れ込んだ大迫はシュートフェイントからPA内右サイドでフリーの増田へ。これを右足ダイレクトでニアサイドに流し込み、ついに鹿島が逆転した。

 10人のC大阪も何とか同点に追い付こうと、後半32分には清武が個人技で突破し、右足ミドルを狙うが、ゴール左へ外れる。同36分には新外国人FWファビオ・ロペスを投入するなど勝ち点1を目指して攻撃的なカードを切ったが、反撃及ばず1-2で敗れた。

(取材・文 西山紘平)

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