beacon

熊谷、鮫島が不在のDFライン、SBもCBもこなせる矢野が意欲

このエントリーをはてなブックマークに追加
 DF矢野喬子(浦和レッズ)が19日に行われるなでしこリーグ選抜戦へ向けて意欲をみせた。欧州組の合流がチャリティマッチ後の岡山県美作キャンプ中の23日以降となるため、現在DF陣はDF近賀ゆかり、DF岩清水梓、DF上尾野辺めぐみ、DF田中明日菜と矢野の5人しかいない状況。「人数が少ない状況で自分はどこのポジションで入ってもいい準備は、いつでもしているので。そういう部分に関しては監督にアピールできたらいいなとは思ってます」と力を込めた。

 19日に行われるなでしこリーグ選抜戦では、W杯の全試合に先発出場した欧州組のDF熊谷紗希とDF鮫島彩が不在。守備陣の枚数が足りない状況となるため、サイドバックもセンターバックもこなすことができ、3度のW杯を経験している矢野にチャンスが回ってくる可能性は非常に高い。また来月に控えるロンドン五輪アジア最終予選だが、初戦のタイ戦はW杯決勝で退場した影響でDF岩清水梓が出場停止。メンバー発表記者会見で佐々木則夫監督は「彼女(岩清水)に代わる選手は矢野でも田中(明日菜)でも十分に対応できると思います」と話していた。

 実際にこの日の8対8のミニゲームでは田中と矢野がCBとしてコンビを組んだ。W杯期間中にも控え組としてCBを組むことが多かった田中とのコンビに矢野は「W杯のときから組んでいるので、どういう選手かはわかっているし、足元が上手な選手なのでビルドアップも心配せずに一緒にできるなと感じています」と手応えを話した。

 女子W杯ドイツ大会では19人のフィールドプレーヤーの内、唯一出場がなく「なかなか気持ちの持ち方が難しかった」というが「自分に出番が回ってくる場面がどういうときかはわかっていたので」と大会期間中は淡々とチームのために練習に励んでいた。それでもW杯では完全燃焼できなかったこともあり、今回に懸ける思いは強い。「(最終予選の)大会中は何が起きるかはわからないので、誰が出てもいいように。サブが入っても11人は変わらないという戦い方は大事だと思う、いい準備をしていきたい」。W杯での悔しさをアジアでの戦いにぶつけるつもりだ。

(取材・文 片岡涼)

TOP