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[国体少年男子]技術、戦術下位の山梨、ハードワークで“エリート”福島上回る

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[10.2 山口国体少年男子1回戦 山梨2-0福島 おのだサッカー交流公園]

 第66回国民体育大会「おいでませ!山口国体サッカー競技少年男子1回戦、山梨対福島戦は2-0で山梨が勝利。千葉と対戦する2回戦へ進出した。

「相手を上回る守備ができていた。ノッキングさせていたと思う。(相手の攻撃を)上手くいかせていなかった」。島根聡一監督(甲府U-18)は、U-17W杯日本代表FW松本昌也らJFAアカデミー福島の7選手が先発するなど個々の能力で上回る相手を11人全員の献身的なプレーによって勝ち切ったことを喜んでいた。「技術、戦術で下にいるかもしれないけれど、ハードワークする力、これも能力。十分発揮してくれていると思う」

 中盤に下りる回数の多い松本が、前を向いてのプレーで攻撃をスピードアップし、右MF小池龍太(JFAアカデミー福島)が個人技で局面の打開を図っていた福島。またサイドを大きく変え、素早く相手の背後を狙う場面も多かったが、隙を見せない山梨守備陣から攻略の糸口をつかむことができない。飯塚悟監督(船引高)が「東北を抜けてきたレベルと関東を抜けてきたレベル(の差)。ここまで激しいプレッシャーを受けていなかった」と振り返っていたが、東北予選を圧倒的な得点力で勝ち上がってきた福島は、08年、09年優勝の神奈川を代表決定戦で完封するなど自信十分の山梨守備陣を上回る攻撃をすることができなかった。
 
 攻守の切り替えも早く相手を押し込んでいた山梨の先制点は前半35分。飛び込んできたDFを切り返しで外したFW翁長聖(帝京三)がPKを獲得。これを10番MF渡辺雅樹(甲府U-18)が左足でゴールへと流し込み、リードを奪った。その後もSB平岡右匡(甲府U-18)の右クロスから渡辺が決定的なヘディングシュートを放つなどチャンスをつくった山梨は後半13分、翁長が右中間から右足シュートをゴールへ突き刺し2-0で勝った。

 次戦の対戦相手は優勝候補の一角、千葉。翁長は「次も勝って、一個一個大事にいきたい」。堅守で“エリート”たちを打ち破ったチームは、次はV候補を上回る。

(取材・文 吉田太郎)
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