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「シュータリング」で同点アシストの香川、決定機は「フリーすぎて…」

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 ブンデスリーガは29日、第11節2日目を行い、日本代表FW岡崎慎司の所属するシュツットガルトと日本代表MF香川真司の所属するドルトムントが対戦した。試合はホームのシュツットガルトが前半22分にDFタスチのゴールで先制したが、ドルトムントも同46分に香川のアシストからDFピシュチェクが同点ゴール。1-1の引き分けで勝ち点1を分け合った。
試合レポート
岡崎の試合後コメント

以下、香川の試合後コメント

●MF香川真司
「前半の立ち上がりは良い入りができて、シュートにもいけた。良い形だったので、いけると思ったが、相手も盛り返してきて、プレスがはまらなかったり、体が重くて、寝ているようなサッカーをしてしまった。ワンチャンスで追い付いて、後半につながった。アウェーで厳しい試合も出てくるという意味ではうまく戦えた部分もあった。でも後半を見る限りチャンスはたくさんあった。勝たないといけなかった」

―入りは本当によかったが、理由はあるか?
「特に理由はない。うまくシュートを積極的に狙っていた。相手のディフェンスがルーズだったので、僕もフリーになった。立ち上がりはよかった」

―そのあとはサイドを起点にされた。
「セカンドボールを拾われたり、キープされて、うまく起点をつくられた感じ。セカンドにしても守備の連係にしてもはまらなかった。俺がいってもかわされて、ボランチを使われて、サイドを変えられてというのが多かった。守備がはまってカウンター、プレスがうちのサッカーだけど、はまらなかった」

―得点シーンはうまくいったように見えたが?
「一つのかたち。マリオ(ゲッツェ)がキープ力を発揮して相手を引き付けていた。僕はフリーで走り込んだ。イメージどおり、いいコンビネーションを出せた。マリオは左の方がやりやすいと思う。(右利きで)中に切れ込んでいけるから」

―シュツットガルトの気合い勝ち?
「観衆が8万人でも4万人でもアウェーの難しさはあるし、相手はホームで前がかりにやってきた。今日も前半に表れていたように、ハードワーク、セカンド、球際で、向こうが勝っていた。ああなると立て直すのは難しかった。でもアウェーなら、昨季王者だったからとかじゃなくて、欧州すべてでどこでもあること。アウェーを勝ち切るのは難しいと思う」

―前半寝ていたというが、後半はシュートの意識も高かった。
「前を向いてボールをもらえる場面が増えた。前半も意識はあったが、ボールをもらえなかった。1本アシストしたので、気持ちも体も楽になった」

―得点シーンはシュートだった?
「シュータリング(笑)。シュートでも、だれかが当ててくれてもよかった。あの時間帯に決められたのが大きかった。逆に相手はダメージが大きかった。1-1で後半につながった。相手は強くはないけど、フィジカルや球際、あとロングボールでうまく起点をつくっていた。技術的には後半のように僕たちがあれだけ回せれば、僕たちのサッカー。結果が付いてこなくて残念」

―自身の決定機もあった。
「シュートまでは完璧で、フリーすぎてGKを見ちゃった。やばいって思って上体がそれて、バランスを崩した。トントンとリズムどおりいけばよかったが、ゆっくり判断して、丁寧にいきすぎて、プレッシャー負けした。DFが滑って、崩して、その分、来たなっていう感じで(得点が)頭をよぎった。無心だったらよかった。GKを抜くひらめきはなかった」

―体の重さに理由は?
「前半、今日は重いなっていう感じだった。前後半ずっと悪いわけじゃない。何かあれば目が覚める、奮い立たせてくれると思っていた」

―バリオスと交代のシーン、自分かと思った?
「(苦笑)。今日は手応えがあったからレワンドフスキと思ったけど、どっちかなと思った。使ってくれた。結果を出したかった。勝ちたかった、こういうときに。でもバリオスとやれてうれしかった」

―どうして下げられなかったと思う?
「絡めていたから。普段なら後半、運動量が落ちるから。なかなかチャンスでシュートに絡めてなかったから。今日はシュートまでいけていた分、取れそうな雰囲気を感じてもらっていたのかも」

―前半重かったのは車の入りが遅れたから?(試合開始時刻も遅れた)
「そういうのも少しは影響するかな。入り方は大事。時間もなくて慌てた。少なからずあった」

―自分の動きがよくなったきっかけは?
「きっかけ云々より、試合を続けることに意味がある。ケガを言い訳にしたくはないが、6、7ヵ月ケガでブランクがあって、簡単にいくものじゃないなと思った。試合の雰囲気、やり続けること、それでいいリズムで来ている。それにプラスして結果を出せれば。いい方向に向かっていると思う。充実している。自信を持ってプレーできている。CLでここまでは勝てていないけど、勝てればそれこそきっかけになると思う」

―バイエルン、シャルケが勝って、3位に落ちた。
「悔しい。勝てる試合、去年は勝っていた試合。いかに勝ち点3を取るかが今後への鍵。切り替えるしかない。引きずってもしょうがない」

―岡崎と初対戦だったが?
「ほんとに裏への飛び出しで(裏を)取られていた。前への推進力を感じた。でも、もっともっと良さを生かせると思うし、窮屈そうでかわいそうな部分もあった。早めの交代が定番になっていて、俺も同じことあるし、お互い結果、チャンスに絡めないときもある。でも俺は良い兆しがあるけど、シュツットガルトは攻撃の出し手やテクニックのある人がいないからボールが出ないしかわいそうかなと」

―次はCL。
「初めていい状態で迎えるCLは楽しみ。今のサッカーをホームで披露できれば勝てる相手。がんばります」

(取材・文 了戒美子)

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