UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)は6日、各地でグループリーグ第6節1日目を行い、MF香川真司の所属するドルトムントはホームでマルセイユと対戦した。グループリーグを突破するには大量得点での勝利が絶対条件だったが、2-0からの逆転負けで2-3で敗れ、F組最下位での敗退が確定した。

　公式戦2試合ぶりのベンチスタートとなった香川は2-1の後半18分から途中出場したが、その後、2失点。EL決勝トーナメントに回ることのできる3位も確保できず、欧州の舞台から姿を消すことが決まった。

以下、試合後のコメント

「ホームでああいう形で負けるのは、もったいないし悔しい」

―アーセナルがリードを許している状況での出場だったが?
「もちろん苦しいのは分かっている。前半ロスタイムに失点したことで精神的にガックリきた」

―出場するときのモチベーションとしては?
「ELも可能性としてはあったし、もちろん大前提として決勝トーナメントを目指すというのがあった。どっちに転がろうが、勝たないといけなかった」

―バリオスと交代で入ったが、一緒にやりたかったのでは?
「まあ、やりたいですね。動き回って、テクニックのある選手ですから。ゴール前の怖さはあった。コンディションは良さそうですけどね」

―今、そのバリオスとレギュラー争いをしているが?
「そこはレバン(レワンドフスキ)が結果を残して点を取っているから。チームとして尊重しないといけない。僕もこだわってやりたい。まずは年内の3試合に勝たないと。後半戦につながる出来が必要。やり続けたい」

―CLが終わったが?
「結果を出さないと、上に行かないと、と思った。こういう舞台でやり続けないといけないと思った。ホームとアウェーの難しさの違い、アウェーの難しさ(を感じた)。個の力で見せつけられることも多くて、上には上がいるなと思った」

―6試合で1勝1分4敗だった。勝ち切れなかった?
「どうなんでしょう。精神的な部分などに左右される。経験としてまだまだ足りないと思う」

―足りないところは?
「今日も前半は良い試合をしながら、後半、ブンデスでならやり続けられることがCLではできなかった。チームとしてCLで逃げ切れなかった。CLではセットプレーでやられることも多かった。勝たなきゃいけないところで精神的にまとまり切れない。若さも経験(の少なさ)も少なからずあった」

―サッカーのスタイルの違いも感じた?
「そうですね。彼らの身体はすごいし、個のパワーもスキルも高い。どちらかと言えば、ブンデスでは組織的に戦うことが多いが、例えばオリンピアコスもアーセナルも前に強烈な選手がいて、後ろには身体のある選手がいて。僕らはチームとして戦いながら上を目指さないといけない。ビッグな選手がいないから、プラスアルファの個の力が必要だと思う」

―自分の個の力は?
「ウイングの選手は強烈で、スピードやパワーがある。世界的に見ても、ビッグクラブのサイドの選手と戦えるかというと難しい。1.5列目で技術を発揮していくようにして、ゴールに近いところでプレーすることで結果を出すことが必要。フィジカル、突破力を付けないといけないと思う。何かをたたけるようにしないと」

―6試合を振り返って。
「焦りがチームとしてあったかもしれない。ばらばらになって、後半、崩れていった。我慢強さだったり、90分やれれば点を取れるという信念の強さがなかった。自分たちを信じ切れなかった」

―今日はダイレクトパスがつながらなかった?
「入ったときにリズムを変えようと思ったけど、最後の3分の1で仕掛ける回数が少なかった。そこで結果を出さないと。やっぱりボールを引き出していかないと。引き出せなくてもアクションを起こさないといけない。相手はルーズだったと思うし、スペースもあった。バイタルエリアでボールが自分のところに入らなかったし、呼び込んで強引にでもシュートにいく貪欲さが最近は欠けていると思う。コンディションはいいし、メンタルもいい状況なので、上に行くためにはもう一つ上を求めないといけない。いかに結果を残すかは自分との勝負」

―課題は引き出すところ?
「そうですね。シーズンが始まったころからそうだし、引き出すのは自分の仕事。でも、それだけではない」

―個の力についてはどのように感じた?
「驚いたわけではないけど、ブンデスで上位にいるチームのDFがこれだけ点を取られている。3点目もそうだけど、シュートまで持っていかれた。彼らはシュートに持っていく能力もある。でも、それがスーパーではなかったし、僕らにもできるというか、やるかやらないか、やろうとする姿勢を見せるか見せないか、自信があるかどうか。そういうところで、彼らは自分の能力を信じてプレーしていた」

(取材・文　了戒美子)

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