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[選手権]市立船橋、10年総体日本一立て役者の和泉がV弾

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[1.7 全国高校選手権準決勝 大分1-2市立船橋 国立]
 
 市立船橋のエースFW和泉竜司主将(3年)が2得点を決めた長崎日大との初戦以来、3試合ぶりとなるゴールを決めた。1-0の後半11分、市立船橋はカウンターで自陣からFW池辺征史(3年)が独走。左サイドからPAまで持ち込むと、FW岩渕諒(3年)を経由したボールを逆サイドで受けた和泉は一度DFにボールを奪われかけながらも、粘って縦へと抜け出すと右足シュートをねじ込んだ。「狙っていた。1点でしたけど、自信になるゴール」。

 10年の全国高校総体では決勝での同点弾など4試合連続の計7ゴールを挙げて得点王に輝いており、今大会でも有力な得点王候補に挙げられていた。ただここまではチャンスメーカー役に回る時間帯が長く、2得点のみ。長崎日大戦では後半36分に同点ゴールを決めて後半ロスタイムに決勝ゴールと得点力を存分に見せ付けたが、続く清水商戦で決定的なシュートが相手GKの好守とポストに阻まれると、矢板中央との準々決勝でもいい形でシュートまで持ち込みながらもわずかに枠を外れるなど得点がなかった。「勝つことが一番」という思いと同時に「自分のゴールでチームを楽にしたい」という思いも強かったが、結果が出ていなかった。

 だからこそ、この日のゴールは自身にとっては大きな1点だったはず。迷いを吹っ切って決勝に臨むことができそうだ。「やってきたことをしっかりとやること。後悔せずにやりたい」と誓った背番号10。自分のことに集中していた10年全国総体では無我夢中で走り回り、ゴールを連発して日本一を手にした。大黒柱として臨む今回、立場こそ変わったが、和泉が再び名門を日本一へ導く。
 
(取材・文 吉田太郎)

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