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[高校選抜選考合宿]「結果は残しておかなアカン」市船日本一の立て役者FW和泉が貫禄の2発

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 全国高校選手権決勝でロスタイム同点弾と延長戦での決勝ゴールを決めた「11年度選手権の顔」が、さすがのプレーでライバルたちに差をつけた。12日午後に行われた紅白戦でFW和泉竜司(市立船橋3年)は1本目9分に敵陣でのインターセプトから自ら持ち込んで左足シュートを叩き込むと、25分にはMF右高静真(國學院久我山3年)の右アーリークロスに抜け出して再び左足で2点目のゴールを叩き込んだ。

 選手権終了後は千葉県庁への表敬訪問や優勝パレードなどに追われ、その後卒業試験もあったために練習できた時間はわずか。それだけに「結構きつかったです。きょうも(足が)攣りかけました。内心ヤバイです」と苦笑いしていたが、それでもキレ味十分の動きで決定的な仕事を連発。2得点のほかにもドリブルで鋭く中央突破し、スルーパスでアシストするなど最もインパクトのあるプレーをしてのけた。「昨日はボロボロでした。パスとかはいいんですけどドリブルは足につかなくて。でも結構ボールが足につき始めた。戻ってきました」と納得の表情。メンバー入りが有力視されるが「選考会なんでどうなるか分からない。結果は残しておかなアカンなと思っていました。だから結果が出せたんでよかった」と喜んだ。

 今回の選考会ではボランチ、トップ下でもプレー。ただ常にゴールにこだわってきた。「FWやっているときは結果残さないといけない。ボランチやる時も得点狙っていますけれど、FWのときはより一層得点にこだわっている」。明日13日は専修大とのトレーニングマッチが組まれているが「きょうみたいに結果残すのもそうですけど、周りを活かすのも大事。自分だけじゃなくて周りのいいところも出せるようにやりたい」と誓っていた。

 今回の選考合宿には優勝した市立船橋からは5選手が参加。「(市立船橋の朝岡)監督からも電話があって全員受かるように、と言われている。全員行けるように頑張りたい」。全国高校選手権優勝校の主将は市船勢はもちろん、高校選抜のけん引役としてチームを引っ張る。

(取材・文 吉田太郎)

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