[7.28 Fリーグ第9節 町田 2-0 府中 町田総合]

　Fリーグは28日、第9節を行いペスカドーラ町田と府中アスレティックFCの東京ダービーを行った。前半14分にFP金山友紀のゴールで先制した町田は、後半6分にもCKからFP出浦知弘が追加点をマーク。その後、GKイゴールを中心に府中を完封し、今季のホーム初勝利を収めた。試合後、関野監督は「今後につながるいい結果が出たし、良い試合ができた」とコメント。また、ゲームキャプテンを務めた金山は「2-0で勝ち切れたことは大きい」と、浦安戦(4-0)に続く無失点での勝利を喜んだ。

以下、関野淳太監督コメント
「今日勝てたことは、非常にチームにとっては大きなことです。どうしても1巡目の最後の試合で勝ち点3を取って2巡目に入りたかったので。試合前に選手たちにも言っていたのですが、『内容より結果。結果がすべて』と。そういう意味で、結果的なところでいえば合格点です。ただ、ゲームの内容的に合格点かと言うと、まだまだ課題はあると思います。勝っている時間帯でのゲームコントロールとか、後半バタついたところもありますし、そういうところは今後もっともっと突き詰めないといけません。僕たちは、まだまだ上を、プレーオフを目指しているので。そこに行くには、そこができていかないと、まだまだ難しい試合が増えていくと思うので。そこを今後の課題としてやっていかないといけないと思っています。とにかく今日の試合は、2点目の出浦(知弘)の点がすべてだと思っています。あそこで2点目を取れた。あの後半のあの時間帯は、一番ゲームを動かす、動くであろう、結果に直結してくる得点がうまれる時間帯なので。うちはあそこで、後半最初の10分間で失点をしたくありませんでした。そこは選手たちも集中して、課題として取り組んでくれた。しっかり戦ってくれて、その上で出浦が点を取ってくれたのは大きかったと思います。今後につながる良い結果が出たし、今後につながる良い試合ができたと思っています」

「これで1巡目が終わりました。すべてのチームと試合をして、すべてのチームの戦い方、実際に戦ったときの感覚であったりを、みんなこれである程度は感じられたと思います。僕も戦ってみて、相手がどういうことをやってくるのかを一通り、全チームと戦って見えてきた部分もあるので、第2巡目はそれを参考に、第1巡で取りこぼした試合を絶対に取りこぼさない。2巡目は勝つところをしっかり勝って、勝ち点を積み上げて、何とか第1ステージを3位以内で終われるように一丸となってやっていきたいです」

―今季初出場で初ゴールの出浦選手について?
「出浦に関しては今週、本当に素晴らしいパフォーマンスを1週間とおして示してくれました。ゲームの中でも、今までの課題は仕掛けるところ。ドリブルができて、シュートが両足で同じように打てるということは分かっていました。それがあったので、僕は彼を獲得しました。ただ、そこのところの使い道。自分の良いポイントの使い道、使う場所、使うシチュエーションだったりの判断ができていなかった。そこが今週1週間をとおして、しっかりそれができていた。それがゲームの中で体現できていたので、ここでチャンスを与えないといけないと、思っていました。また、この状態で試合に出したら結果も出してくれると信じていました。たまたま、こうやって結果を出してくれたので良かったと思います。また、チームとしての厚みも、彼の活躍によって、今まで出ていた選手も、危機感を持てたと思いますし、まだ今試合に出ていない選手もまだまだチャンスがあるという想いが芽生えたと思います。その辺はやっぱり、しっかり僕が見極めて、ちゃんと一生懸命やって頑張って結果を出していれば、チャンスを与えないといけないとあらためて、今回の試合で思いました」

―ケガから復帰したジャッピーニャは?
「ジャッピーニャに関しては、まだまだ100%じゃありません。ケガの方は完治してやれると思いますが、ゲーム感覚は今まで開幕から1試合も出ていないので。今日が彼のシーズンデビューと言うか、初めての試合だったので。ゲームフィジカルの面で、息が上がる時間が早かったですし、まだまだ周囲とのコンビネーションも今までやってきた選手とは期間にあまりに差があるので、まだまだこれからだと思います。ただ、やっぱりジャッピーニャが入るだけで、チームは変わってきます。彼は得点源になりますし、昨年でいうとジャッピーニャと(金山)友紀がチームの得点源となってチームを引っ張ってくれていました。その片方が、今季はここまでいなかった。今後はそういうところに、もちろん期待していきたい。ただ、まだまだ焦らずにケガの再発もしないように、僕もうまく彼とコミュニケーション取ってやっていければと思います」

以下、金山友紀キャプテンコメント
「とにかく監督の言った通り、勝つことというのが、一番今のチームに必要なことだと思います。ここ数試合、上位相手に良い試合をしても、下位のチームに負けたりという不安定なところがあった中で、今日の勝利は絶対に必要だった部分でもありました。メンバーも代わって、今日のメンバーっていうところはまた、町田の層の厚さと言うか、どこに誰が出ても、結果を残せる選手がいるっていうことを証明できたと思います。長いシーズン、チーム全体として、常にバックアップしているというか。いままで、なかなかメンバーに入っていない選手も含めて、チームが一つになって戦っていくっていうことが重要だと思います。今、ちょうど昨シーズンでいうところのスタートラインに立ったばかりなので。これから27試合、また始まるというところを考えたら、ここからは本当に、またスタートだという気持ちでいっぱいなので。とにかく今日は、失点をゼロで抑えて、町田として、どうしても今日の試合展開でも、1点を取られて終わってしまう、たとえば2-1とか、2-2になったりという試合が多かった中で、今日は2-0でしっかり勝ち切れたことは大きいと思います。チーム全体が集中して戦った結果だと思うので、これを続けていけるように。また来週から、今言った昨年でいう27試合が始まるので。まだまだスタートの段階だと思うので、また一つひとつ全力で戦って、一つひとつ上がっていけたらなと思います」

(取材・文　河合拓)