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ミキハウス:馬場「イメージ通りできることはできた」

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[3.16 PC準々決勝 大阪4-0ミキハウス 代々木第一体育館]

 今大会で唯一、Fリーグ以外で決勝ラウンドに進出したのが大阪府のミキハウスだ。準々決勝の第1試合では、Fリーグで準優勝したシュライカー大阪に0-4で敗れた。Fリーグ最高のGKであるイゴールの存在もあり、無得点に終わったが、高い攻撃面の力を示し、何度も大阪のゴールに迫った。グループラウンドで8得点を挙げ、攻撃の中心としてプレーするピヴォ(サッカーでいうFWにあたる、最前線のポジション)のFP馬場知之は、手応えを口にしている。

「イメージ通りの試合でしたね。できることはやったし、自分たちのやりたいこともできていたと思います。ただ、いつも入っているようなシュートが、今日は入らなかった。そこはGKのイゴールを含め、Fリーグでも守備力№1の大阪だなと感じました。そのチャンスをつくりながら、決めきれなかったところが、大阪との差かなと思います」

 技術的には引けを取らなかったが、勝負どころでは大阪が一枚、上だった。象徴的なのが、前半15分のエビーニョの得点場面だ。直前にミキハウスは決定機を得たが、安光真弘のシュートは左に外れた。このとき、安光は天を仰いで悔しがり、攻撃から守備への切り替えが遅れた。結果、マークをしなければならないエビーニョがフリーになり、失点をゆるしている。

「試合前も相手の攻守の切り替えの速さについては、注意をしていたのですが、ケアしきれませんでした。そういう細かい動きの質は今後、意識して取り組んでいきたいですね」

 手にしたのは、課題だけではない。各上のFリーグクラブと戦う中で、自信も手にした。フィニッシュまで持ち込んでいた攻撃力だ。彼らの『ピヴォ当て』を中心とした攻撃は、大阪にとっても脅威となった。

この『ピヴォ当て』は、ポストプレーと言えば分りやすいだろう。前線で張るピヴォにボールを当てて、そこを基準点として、攻撃を仕掛けていく。ミキハウスは、このピヴォ当てを多用するチームだ。今季、馬場が加入するまでは、ピヴォが稲田和朗だけだった。そのため、稲田がベンチに下がった途端に、攻め手を失っていた。馬場が加入し、常時どちらかを起用することで、一試合を通してピヴォ当てを軸に戦うことができるようになったという。

「ミキハウスというチーム名になってから、最初のシーズンで全日本選手権のベスト16に滑り込めました。しっかり結果を残すことができたと思います。このピヴォを使った攻めが中心のチームで、僕自身まだ分からないことがあるし、もっとチームとして精度を高めたい。また来年、この舞台に戻ってこられるように頑張ります」

 課題と収穫を手に、打倒Fリーグを目指した刺客が、大会を去った。

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