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[選手権]「簡単に負けてはいけない」千葉県勢連覇狙う八千代は立正大淞南との強豪対決に

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 昨年度日本一の市立船橋やプレミアリーグEASTの流通経済大柏など強豪が争う千葉県大会を制覇した八千代(千葉)は、全国高校総体4強の難敵・立正大淞南(島根)と初戦(13年1月2日)を戦うこととなった。

 千葉県勢の全国連覇へかかる期待の大きさを感じている。組み合わせ抽選会に出席したCB柳育崇主将(3年)は「千葉を勝ち抜くことは難しい。(優勝したその)自信を持って行きたい。(決勝で戦った)流経(流通経済大柏)の応援団長から『絶対に優勝してくれよ』ということばをかけられた。プレッシャーはあるけれど、楽しむという意識でできれば良いプレーができると思う」。最も多くの報道陣に囲まれる中で話続けた柳は「オレたちが簡単に負けてはいけない」と千葉代表としての責任感の強さを口にしていた。

 対戦する立正大淞南の南健司監督は八千代について「今年対戦したチームの中で旭川実業と八千代はホンマ強いと思いました」と警戒していたが、柳も「(立正大淞南には)1回勝っていますけれど、点の取り合いになってあまり内容が良くなかった。トリックプレーがあるし、ふつうのチームとは違う相手」と気を引き締める。

 エースFW林大貴主将や県決勝3得点のFW田路大樹、MF隅田竜太(全て3年)らが繰り出す立正大淞南の中央突破、高速プレスは間違いなく脅威。全国総体では準決勝で押し気味に試合を進めながらもPK戦で敗れたが、優勝してもおかしくない戦いぶりだった。彼らの目標も当然日本一。林は「インターハイでは試合とかそういう部分でなくて私生活が疎かになっていて、最後に自分たちの弱いところがポロッと出てしまった。そういう面をインターハイ終わってからずっと言っていた。変なミスからの失点とかなくすようにしてきた。初戦勝てば順調に上がっていけると思う。まずはそこに全力を注ぎたいと思います」と千葉代表を撃破して勝ち上がることを誓っていた。

 ただ全国一の激戦区を勝ち抜いた八千代も自信を持って難敵との初戦に臨む。千葉代表は過去10年間で優勝3回、準優勝1回、4強2回。チームとしての実力も今大会上位だが、何より千葉を勝ち抜いた自信は大きい。エースFW南直志は昨年対戦経験のある市立船橋が優勝したことについて「自分たちもできるんじゃないかなと思いました」と口にし、またFW附木雄也も「(昨年は市立船橋と)技術の差はなかったですけど、気持ちの差があった。でも自分たちの代はギリギリで点取って勝ったりしてきている。勝負強いと思う」と胸を張る。

 全国連覇を達成することが簡単ではないことは理解しているが柳は「練習からスライディングするところだったり、そういう部分を徹底していきたい」。夏の全国総体では千葉予選を突破したことで気の緩みが出て初戦敗退した。だが今回は同じ轍を踏みはしない。千葉代表の誇りを胸に初戦へ向けて全力で準備し、強敵に勝って日本一獲りへの弾みをつける。

[写真]八千代・柳主将(左)と立正大淞南・林主将

(取材・文 吉田太郎)
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