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[選手権]宮城決勝戦評:聖和学園-宮城県工

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[高校選手権予選戦評]
ノーシード・宮城県工が3年ぶりV

[11.7 全国高校選手権宮城決勝 聖和学園 0-1 宮城県工 ユアスタ]

 第89回全国高校サッカー選手権宮城県大会決勝は、今夏の全国高校総体に初出場した第1シード、聖和学園と今大会ノーシードの宮城県工が対戦。宮城県工が初出場を狙った聖和学園を1-0で下し、3年ぶり8回目の全国選手権出場を決めた。

 聖和学園は準決勝で利府を4-2で下すなど3試合で18得点。7得点のエースFW門田康平と右サイドで存在感放つ快足MF斎藤恵太を中心とした攻撃力で初の全国へ王手をかけていた。一方、高校総体予選で2回戦敗退していた宮城県工は、7月に行われた1次予選から出場し、これが今大会7試合目。それでもCB三浦慎之介主将を中心とした粘り強い守備とハードワークで決勝まで勝ち上がってきた。

 立ち上がりから球際で激しい攻防戦を繰り広げた試合は26分にゴール前のこぼれ球に反応したMF有光澪主将の決定的なシュートなど、聖和学園が得点機をつくる。だが宮城県工はともに165cm以下と小柄ながらキープ力のある山田康太と我妻隼の2トップを軸に対抗。そして30分には自陣から2年生MF大野駿が出した縦パスを受けた我妻が上手くボールをスクリーンしながらPAへ切れ込むと、そのラストパスをニアサイドへ詰めた2年生MF丸山光明が左足でゴールへと押し込み先制した。

 宮城工は31分にも丸山がヘディングシュートをゴールへと流し込むが、これはオフサイドでノーゴール。判定に救われた聖和学園は逆に39分、ペナルティアークで粘った門田のスルーパスから斎藤がポスト直撃の右足シュートを放つ。後半の立ち上がりにも斎藤、MF高橋孝冴と次々と決定的なシュートを放っていった。

 そして後半14分には波状攻撃からPKを獲得。だがMF本郷裕人が放った右足シュートはクロスバーを叩き、同点に追いつくことができない。門田の突破力やショートパスから相手のゴールへ迫る聖和学園は、さらに19分にも右サイドからの折り返しを受けた本郷の右足シュートがゴール右ポストを直撃。相手に攻め込まれた宮城県工は、後半シュートゼロに終わったが、それでも三浦主将や豊富な運動量を持つSB山田匠之介、2年生守護神・山田真也らが最後まで耐え切り、全国切符を勝ち取った。

[宮城県工の先発布陣]
4-4-2

   山田康 我妻(2)

丸山光(2)      大場(2)
  
   大野(2) 及川

湯原(2)中野  三浦 山田匠 

     山田真(2)

 
(文 吉田太郎)
【特設】高校選手権2010

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