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[MOM539]中京大中京GK平岡侑樹(3年)_元Jリーガー指揮官も感謝のビッグセーブ

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 全国高校選手権2回戦 中京大中京0-0(PK7-6)作陽 西が丘]

「たまたま良かった。たまたまッス」。この日作陽の決定的なシュートをシャットアウトし、勝利の立て役者となった中京大中京GK平岡侑樹(3年)は大仕事も興奮した様子を見せずにそう微笑んだ。ただ謙遜こそしていたものの、その驚異的なシュートセーブがチームに6年ぶりの1勝をもたらしたことは間違いなかった。

 試合開始直後の2分にMF池田優真(3年)に打たれた決定的なシュートを弾き返したのをはじめ、15分には味方のミスから訪れたMF山本直輝(3年)とMF岡村憲明(2年)の連続シュートも立て続けにビッグセーブするなどゴールを死守。後半6分にもPAへフリーで走り込んできた山本真に反応すると、試合終了間際にFW辻井和明(3年)に放たれたゴール至近距離からのシュートもゴールの外へかき出した。

 かつて名古屋グランパスなどで活躍した岡山哲也監督も「平岡に感謝しなければならない」と絶賛していた好守の連続。本人はあっさりとした表情で試合を淡々と振り返っていたが、「ゼロ」へのこだわりは持っていた。中京大中京は一昨年の初戦で神村学園に2-10で大敗し、昨年の久御山に2-4で敗戦。先輩達が全国レベルの攻撃陣に飲み込まれるシーンを見てきた。それだけに「ボクが入れられなければ勝てる」という気持ちは強く持っていた。

 その中でこの日は自身の好セーブによって無失点勝利。「ゼロというのはうれしい。全国で相手も強い中で抑えられた。次の試合も勇気を持ってできる」。5年連続で初戦敗退していた愛知勢の歴史も変える背番号1の好守だった。

(取材・文 吉田太郎)

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