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[大学女子選手権]ファイナルは1-1ドローで両校優勝!!日本体育大が14回目V、神奈川大は初優勝

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[1.5 全日本女子大学選手権・決勝 日本体育大1-1神奈川大 国立]

 1-1ドローで両校優勝!! 第20回全日本女子大学サッカー選手権大会の決勝が5日に東京・国立競技場で行われた。過去最多の13回の優勝を誇る日本体育大(関東3)と初優勝をめざす神奈川大(関東2)が対戦。神奈川大が先制するも日本体育大が追いつき、試合は10分ハーフの延長戦へ。互いにゴールをめざして攻め込んだが決着はつかず。1-1で試合は終了し、両校優勝という結果に終わった。

 立ち上がりから最多優勝を誇る日本体育大が果敢に攻め込む。右サイドMF小栗麻緒(2年=日ノ本学園)を中心にチャンスをつくった。前半18分には小栗が右サイドからドリブルで仕掛け、右クロス。ユニバーシアード日本代表FW久保田麻友(4年=甲府商業高)がニアサイドに走り込み、シュートを狙うもDFにクリアされた。直後の右CKから展開し、再び小栗が右クロスを入れ、ファーサイドのDF山縣尚実(3年=日ノ本学園)がダイレクトでシュートを放つが、これは枠を外れていった。

 対する神奈川大は中盤から前線へスルーパスを狙っていくが、バイタルエリアで立て続けにボールを失い、なかなかチャンスをつくれない。前半30分には押し込まれていた相手左サイドのメンバーを交代。MF柴田真奈未(3年=大阪桐蔭)に代えて、MF牟田佳織(4年=横須賀シーガルズFC)を投入した。なんとか同42分には、スルーパスから決定機を演出。最後はMF水島久美(4年=湘南学院)がPA内正面でこぼれを拾ってシュートを放つも、得点にはつながらず。直後には果敢なプレスでボールを奪取。GKが飛び出してきたところを水島がグラウンダーのミドルを狙うが、わずかにポスト右へ外れた。0-0で前半を折り返した。

 後半に入ってもなかなかゴールは生まれない。サイドから押し込む日本体育大に対して、神奈川大はカウンターでチャンスを狙う。すると後半16分、PA手前での混戦。牟田が粘ったボールをDF大谷志帆(4年=豊津女子)が拾う。ドリブルで前進し、PA外左から左足を一閃。鋭い弾道のシュートはGK南条真沙代(4年=修徳)の指先を抜け、ゴール右へ突き刺さった。神奈川大がワンチャンスをものにし、先制に成功した。その後は勢いづいた神奈川大がポゼッションでも上回り、ゲームの主導権を握った。

 先制点を奪われた日本体育大は、立て続けに選手交代。FW工藤麻未(2年=常盤木学園)に代えて、FW吉澤亜衣(4年=FC駒沢女子)。MF北野梨絵(1年=神村学園)に代わって、MF山名真妃(2年=JFAアカデミー福島)をピッチへ送った。すると後半29分、小栗が右サイドから切れ込み右足シュート。ゴール前で落ちるブレ球は相手GKがなんとかクリアする。それでも、獲得した右CK。小栗の蹴り込んだボールにゴール正面にDF福田真理香(4年=SOCIOS.FC)が頭で合わせて、叩き込んだ。GKの手の間を抜け、このシュートがゴールネットを揺らした。日本体育大が1-1と試合を振り出しに戻した。

 動かない神奈川大ベンチ対して、日本体育大は即座に選手交代。MF高島瑠里子(3年=名古屋FCレディース)に代えて、DF藤澤真凛(2年=十文字学園)をピッチへ送った。後半41分には、日本体育大がセットプレーから勝ち越しのチャンス。小栗の右CKをゴール正面のMF嶋田千秋(2年=日テレ・メニーナ)がダイレクトで狙ったが、ポスト右へ外れた。追加点が生まれずに、試合は1-1で10分ハーフの延長戦へもつれ込んだ。

 延長戦に入っても、なかなかスコアは動かない。途中出場の日本体育大FW河合奈世(4年=名古屋FC)が再三右サイドからチャンスを演出。延長後半9分には右サイドからドリブル突破を仕掛け、PA内で一気に加速。DFを背負いながら、GKが飛び出してきたところでシュートを狙う。しかし、これはサイドネット。得点は生まれない。結局1-1で試合は終了。日本体育大にとっては14回目、神奈川大にとっては初の優勝。両校優勝という結果に終わった。

 試合後の会見で神奈川大の鎌田俊司監督は「苦しい試合になるのは承知の上だった。選手から予想以上やってくれて、こういう結果になった」と試合を振り返った。また日本体育大の矢野晴之介監督は「入る前から神奈川大の勢いにどれだけ持ちこたえられるかだった。点を取られてから追いつくことができてよかった。勝負をつけたかったが神大さんのDFを破ることはできなかった」と話していた。


[写真]ともに喜ぶ神奈川大と日本体育大の選手たち

(取材・文 片岡涼)
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