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代表合宿11日目、練習後の選手コメント

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 日本代表はオマーン戦から一夜明けた4日、6月8日のW杯アジア最終予選・ヨルダン戦(埼玉)に向けたトレーニングを埼玉県内で行った。前日の試合にスタメン出場した11人は回復に務め、残りの14選手が非公開で立正大と練習試合(30分ハーフ)を行った。なお、日本代表から3選手が立正大に加わりプレーしている。日本サッカー協会広報によると、選手一人は60分間プレーし、オマーン戦で33分間プレーしたDF酒井宏樹だけは45分間の出場となった。試合は日本代表が4-2で勝利している。

以下、トレーニング後の選手コメント

●MF本田圭佑(CSKAモスクワ)
―初戦から一夜明けて?
「予想通りの質問ですけど…。もう次に、気持ちは切り替わっていますし、何度も言っていますけど良い準備をどれだけできるか。チームとして、個人として。そこだけですね、本当に。意外と時間はそんなにないですし」
―連戦の気持ちの持って行き方は?
「今日は割と落とす感じですが、それは(気持ちを)切らすということとは違うので。軽く緩めるっていう意味では、そうかもしれませんけど」
―緩める部分と締める部分のメリハリが大切?
「でも、基本的に僕は張りっぱなしなので。それで全然問題ないタイプなんですけど。さすがに試合翌日、試合後とかは自分の中では唯一リラックスする時間帯なのかなというのはあります」
―ヨルダンはアジア杯の初戦でも戦ったが?
「チームとして、組織として、守備を頑張るイメージがあります」
―そのときは先に失点して苦労したが?
「やってみないと分からないですが、戦い方を変えるという考え方は僕の中にはありません。あとは監督がどういう風に前のアジア杯の引き続きではないですけど、どういうふうに戦うかは監督次第。僕は個人的にはあの戦い方で打ちのめすのが、王道の道だと思う」
―「コテンパンにしきれなかった」と昨日は言っていたが
「昨日はそういう風に試合後に言いましたけど、そんな簡単に3-0になるなんて思っていなかったし、結果だけを見れば本当に上出来なわけですよ。それはヨルダン戦も一緒で、本当にどういう結果になるかっていうのは(分からない)。非常に厳しい現実が待っているかもしれない。その結果にたどり着く過程には、そうはあってはいけないと僕は思います。結果がどう転ぼうとも、やっぱり自分たちが納得した形で(ヨルダン戦を戦い)、オーストラリアに行くべき。そういう風に僕は考えています。この3試合でもちろん9という勝ち点を目指しているものの、実際にどうなるかは分からないことなので。どうなったとしても、この3試合の後も続いていく予選に、良い影響を及ぼす3試合にしないといけない。その中で、もちろん3試合を勝ち抜く」
―昨日はフリーになってもボールを受けられなかったが?
「あまりフリーでボールを受けることがなくて、動く場所とか、相手もいろいろ研究しているなと。僕が受けたいところをすごく消してきたっていう面では、すごく分析しているなっていうのは感じましたね。結構、やりづらかったですよ。だから、満足しきれないのは、そこでしょうし、やっていて気持ち良いと言えるサッカーではなかったですね」
―相手の12番のマークを予想して、外せていたのでは?
「どちらかというと、やりたいサッカーとしては、(相手がマークに)出てきた方が、いろいろと試せるかなっていうのがあるので。逆に、その方が望むところっていうのはありますよね。その方がガチになるので、お互いが。オーストラリア戦は割とそういう形になるのかなというのはありますが、オーストラリアも引くかもしれませんね」
―12番はあまりこなかった?
「いやいや、予想どおりでしたけど、もしかしたら付いてくるかなという期待感もあったので」
―1か月前までは誰も90分、本田選手が連戦を戦えるとは思えなかったが?
「まず一つ言えるのは、1か月前に僕が90分間できるという想定ができていたこと。そこでまずメディアのみなさんとの考え方に違いがある。あとは僕のケガのダメージに関していえば、何ともいえない状況ではありますね。完璧っていうにはまだまだ程遠い部分はあります。かといって、全く次の試合90分できないかと言われたら、できるし。ただ、ダメージはあるか、ないか、と問われたら、あるのかなという状況の中でずっとやっています。練習もそうですし。でも、それがどうこうと懸念材料として挙げるようなものでもない状況にまではなってきているので。あとは『全く問題ない』と言えるゾーンに、どれだけの期間をかけて、完治させていくか。これは僕も正直、読めていないです」
―筋力を付けていく?
「そうです」

●FW岡崎慎司(シュツットガルト)
―昨日は右サイドの攻撃が機能した?
「手応えはありますね。ウッチー(内田篤人)とワンツーとか、オレがキープして(内田に)パスを出してあげるとか。そういうところは意識していました」
―オマーン戦ではできていた。
「そうですね。自分が縦でボールを受けたときに、ボールを失わないことが一番大事だと思うし、そうすることでウッチーも思い切った攻撃参加ができると思います」

●FW前田遼一(磐田)
―ヨルダンとイラクの試合は見ましたか?
「見てないです」
―選手同士で昨日の試合について話した?
「特に何もないです」

●MF清武弘嗣(C大阪)
―合宿も長くなり、自分の生かし方も明確になった?
「そうですね。今日の練習試合でも、前半はそんなに良くなかったですが、後半はそういうプレーもできたので。でも、まだまだ修正するところはたくさんあるんで」
―この前の練習試合と比べては?
「この前と比べてはどうだったからは分かりませんが、まぁまぁだったと思います」
―ヨルダンとイラクの試合は見ましたか?
「寝ました」
―アジア杯のビデオは見た?
「見てないですね。頑張ります」

●GK川島永嗣(リールス)
「練習で抜くところは抜くという形でやれていますし、監督も選手の気持ちを理解してやってくれているので。その辺の切り替えはうまくやれているのではないかなと思います」
―昨夜のヨルダンの試合は?
「まだ見ていないです」
―相手より自分たち次第?
「そうですね。もちろん、まずは自分たちのペースだったり、良い形でゲームを進めることが大事だと思いますけど。残り2試合、ヨルダンとオーストラリアと戦う中で自分たちが予想しない形は出てくると思います。もちろん常に思ったとおりにゲームを進められること、昨日みたいな形が一番良い形だと思いますけど。ただ、サッカーは予想外のことが起こるスポーツですし、そういう中で自分たちがピッチの中で、どうアクションだったり、リアクションだったりを起こしていくかが大事になってくると思う。自分たちとしては完璧な試合をしたいと思っているし、それにチャレンジすることが役割だと思っています。あとはそういうゲームの中で、常に練習だったり、頭の中だけだったりではなくて、ピッチの中で実際に出てきたことの中で、より質の高いプレーだったりにこだわっていきたいですね」
―アジア杯の経験はプラス?
「一度やっているというのは良いことだと思います。ただ、常に同じではないし、常に同じことが起こるわけではないので。そういった意味では、うまく柔軟に対応できたらいいなと思います」

●FW宮市亮(ボルトン)
―今日の練習試合は?
「30分、2本出ましたが、連係の部分などで課題が残りましたね」
―最終予選が始まったが、昨日の試合の印象は?
「ベンチから見ていましたけど、本当に日本代表をみなさんが応援してくれたし、素晴らしい環境でした。本当に勝ち点3が取れたことは、チームとして良かったのではないかなと思います」
―ベンチから見て学んだこと、得たものは?
「ベンチにいたときから、自分は『出る』『出る』とそういう準備をしているので、学ぶというより、『どうしてやろう』とか、『こうしてやろう』ということを考えて見ていました」
―具体的には?
「結構、スペースが空いているように感じたので、自分のドリブルが生きるかなとは思いました」
―昨日の夜、ヨルダンとイラクの試合は?
「ヨルダン…。知らないですね」
―興味がない?
「興味がないっていうことはないんですけど。昨日の夜、何をしてたかな? すぐに寝ちゃいましたね」
―1-1の引き分けだった。
「そうなんですか」
―アップするだけでも緊張感があって疲れた?
「そうですね。緊張感は本当にありましたし、あのピッチでプレーができれば幸せなことだと思いますけど。いつチャンスが来ても自分の力を出せるように頑張っていきたいです」
―どれくらい悔しい?
「悔しさと言うよりも、チームとして何ができるか。日本代表として来ているので、勝利が一番大事ですし、本当に個人のことは置いておいて、チームのことに徹することが第一だと思うので。勝ち点3を取れたことが、チームとしても、個人としても一番だったかなと思います」
―それは自分の中で整理できている?
「そうですね。はい」
―出番を待つのはアーセナルでも経験済み?
「待っているときはソワソワして『いつ来るんだ、いつ来るんだ』って感じですけど、いつ(出番が)来ても準備はできていますし、準備をしないといけませんし。昨日は準備もできていたと思いますし、それを続けていくことが大事だと思います」
―控えメンバーがレギュラーを脅かすことが必要?
「間違いないです。僕も同じポジションに香川選手がいるので。そういう選手に負けないように、追い越していけるようにやっていかないといけません。それがチーム力の向上にもつながると思いますので、練習のときから個人として、アピールをしていきたいと思います」

●MF長谷部誠(ボルフスブルク)
―初戦から一夜明けて?
「一日経って、昨日の夜もそうですけど、ホッとした様子はありました」
―戦った感想は?
「とにかく昨日は、スタジアムの雰囲気がすごくて、本当に最終予選だっていう雰囲気にみなさんが持って行ってくれました。そういうものが間違いなく選手のモチベーションになっていたし、立ち上がりから、ああいうゲームができていたのだと思います。やっぱり親善試合とは違うな、というのがありました」
―次のヨルダンの印象は?
「オマーンよりは良いかなという印象があります。あとは勢いがありますし、昨日テレビでやっていたみたいですが、僕は知らなくて見ていなかったので、これから見たいなと思います。でも、オマーンよりは手強い印象があります」
―過去に90分の勝利がなく、昨年のアジア杯でも苦しんだ?
「そうですね。アジア杯の初戦で、なかなか簡単には勝たせてくれなかったなというのはありますけど。過去の対戦成績どうこうというよりは、昨日もそうですが、相手がどうこう、過去の対戦相手どうこうが関係なく、自分たちのサッカーができれば、どこが相手でも勝てると思いますし、そのパフォーマンスが出せるように、最高の準備をするだけです」
―昨日勝利して、チームを一度引き締める?
「その辺は、もうここに来ている選手たちは経験もしていますし、そういうところは問題ないと思うので。今回は合宿、試合をとおして長いので、抜くところは抜いていいと思いますし、やるところは、やる。そういうメリハリを付けてやりたいなとは思います」
―再び日本のホームゲームだが?
「昨日も本当に素晴らしい雰囲気でしたし、またあの雰囲気をつくっていただけたら、すごくうれしいです。スタジアムだけではなく、テレビの前でもたくさんの方が応援してくれていると思うので、そういう方たちのためにも、良い準備をして共に戦いたいと思います」
―連勝してオーストラリアとの一戦を迎えたい?
「そうですね。2連勝して、気持ちの面で乗っていきたいというものもあります」

●MF遠藤保仁(G大阪)
―初戦を終えて雰囲気は?
「良いスタートを切れたので、非常に良いと思います」
―このチームの可能性は?
「比べるのは難しいですけど、一人ひとりの能力だったり、チームの団結力は非常に良いものがあると思うので。もっと成長していけると思いますし、さらに良いチームになっていくんじゃないかなと思っています」
―ヨルダンの印象は?
「アジア杯のときとそんなにメンバーも変わっていないですし、監督も同じですから、なんとなくのイメージはありますけど。ホームで戦うのは初めてなので、しっかりと相手の良い所と悪い所を頭に入れて、あとは自分たちの戦い方次第になると思うので、しっかりと良い準備ができればいいんじゃないかなと思います」
―過去アジア杯で2戦していて、04年を唯一知るが?
「そのときからはメンバーも違うでしょうし、戦い方も変わっていると思うので、あまり参考にならないと思いますけど、僕らも勝ち点3を取るだけなので。自分たちの力をしっかり出せば、良い結果が出ると思うので、そういうところに集中していければいいかなと思います」
―昨年のアジア杯で苦しめられたが対策は?
「カウンターなり、引いてくるかもしれないので、そういうところは注意したいですし、あの試合は自分たちがあまり良くなかったので。さっきも言いましたけど、自分たちが良いコンディションで、良い戦い方ができれば点は取れると思うので、チーム一丸となってやればいいのではないかなと思います」
―再びホームでの試合ですが?
「スタジアムだけではなく、本当にたくさんの方が期待してくれていると思いますので、それに応えたいなと思います。昨日もそうですし、すごい後押しになったので、僕らは良い結果をスタジアムに足を運んでくださったみなさんだけでなく、見ているみなさんに届けられたらと思います」
―その先にオーストラリア戦もあるが?
「そうですね。昨日良いスタートを切れましたし、次の試合もしっかりと集中して、良い戦いをして、勝って向こうに行きたいと思います。そのためにも次の試合の事だけを考えてやっていきたいと思います」

●DF酒井宏樹(柏)
―昨日の試合を振り返って?
「初めてのW杯予選の舞台ですし、小さい頃からの夢だったので緊張しました。でも、出られて良かったなと思います」
―アゼルバイジャン戦とは違った?
「そうですね。本番が始まったという感じですし、みんなのモチベーションもすごく高かったので、そういった中で自分が上手く入っていけるかを意識してやりました」
―右サイドからチャンスをつくったが?
「もっともっと精度を上げないといけないなと思いましたし、ポジティブな課題が見つかったと思います」
―監督からのアドバイスは?
「監督からは攻撃の面では特に何も言われてなく、今までどおりにということで、守備のことだけを言われるので、そこをもっと改善できたらいいかなと思います」
―今日は大学生と練習試合?
「みんな次の試合に向けてスタートしているので、貴重な練習試合だったと思いますし、これを機に次の試合に向けてのアピールをしていきたいなと思います」
―ヨルダンの印象は?
「すべてが本当に初めてなので、印象も何もないのですが…。みんなが一つになっていけるように自分たちがサポートしてやっていきたいです」
―次に出場したときにやりたいことは?
「次に出られるかはわかりませんが、結果に残るように、アシストだったりを狙っていきたいと思います」
―大観衆の中の空気は特別?
「あれだけのお客さんが入ることはやっぱりすごいことですし、それだけみんな覚悟を持って試合に臨んでいるので、しっかりしたプレーを見せないといけないなと思います。個人的にもあれだけお客さんが入った中でプレーするのは初めてだったので、うれしかったです」
―ヨルダン戦に意気込みを。
「次も勝ち点3を取れるように。チームが一つになれば、より勝利に近づくと思うので、そういう気持ちを忘れずにやっていきたいと思います」

(取材・文 河合 拓)

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